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Albums part.5 (2021〜) |
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In Another World |
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2021 | |
In Another World produced by Cheap Trick, Julian Raymond |
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1.Summer Looks Good On You 2.Quit Waking Me Up 3.Another World 4.Boys & Girls & Rock N Roll 5.The Party 6.Final Day 7.So It Goes |
8.Light Up The Fire 9.Passing Through 10.Here's Looking At You 11.Another World reprise 12.I'll See You Again 13.Gimme Some Truth |
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通算20作目のオリジナル・スタジオ・アルバム。当初は2018年の末までにリリースというニュースがあったものの、BMGへのレーベル移籍。また2020年以降の新型コロナウイルスの影響もあり、大幅な延期の後に2021年4月にリリースされた。
"The Summer Looks Good On You"は、2018年5月にストリーミングでリリースされ、同年の来日公演でも演奏された曲。オープニングを飾るに相応しい重厚なコーラス・ハーモニーを配したダイナミックなロック・チューン。リック曰く当初はアルバム収録を考えていなかったとのこと。後期Beatles風アレンジのポップな"Quit Waking Me Up、同様にBeatlesや1960年代のロックからの影響を反映させながら、コロナ以降の世界の心象風景が刻まれたアルバム・タイトル曲"Another World"と続く序盤の流れで、総じて重厚なサウンドの前2作(「BANG ZOOM CRAZY...HELLO」「We're All Alright!」)とはかなり異なる方向性であることを印象づける。 アルバムのリリースに先駆けて3月にストリーミングでリリースされた"Boys & Girls & Rock N Roll"は、元々アルバム「Standing On The Edge」(1985年)の制作時のセッションでレコーディングされた曲を基にしたミディアム・テンポのハード・ロック。ギター・リフやコーラス・ハーモニーのアレンジがジミ・ヘンドリックスやRolling Stonesを想起させる"The Party" Wet Willieのジミー・ホールがハーモニカで参加したブルーズ・ロック"Final Days"と続く、過去のスタジオアルバムには見られない新機軸2曲が、中盤でがらりと空気を変える。 "So It Goes"は、アコースティック・ギターとキーボード、ヴォーカルのみで構成された美しいバラード。1960年代的なアレンジが、ロビンのメロウな歌声に絶妙にマッチしている。2021年1月にストリーミングで先行リリースされた"Light Up The Fire"は硬質なギター・リフを基調にしたハード・ロック。一転してパワフル極まりないロビンのヴォーカルが映える。"Passing Through"も新機軸といえる楽曲。1960年代のサイケデリック・ロックを意識したような浮遊感のあるサウンドだが、メロディックなベース・ラインと、ソリッドなギターがしっかりCheap Trickならではの個性を色付けている。 "Dream Police"風のキーボードのフレーズを配した"Here's Looking At You"は、Cheap Trickの美点を結集したようなキャッチーなハード・ロック(作曲にリンダ・ペリーが参加)。間髪入れず、軽快なハード・ロックにアレンジされたアルバム・タイトル曲の別バージョン"Another World(reprise)"で厳しい時代を生きる人々に力強くメッセージを送る。多声コーラスで優しいメロディを聴かせる小曲"I'll See You Again"は、亡くなったジュリアン・レイモンドの奥さんの兄弟に捧げられた曲。 アルバムを締めくくるのは、2019年11月のRecord Store Dayに7インチのアナログでリリースされたジョン・レノンのカヴァー"Gimme Some Truth(7インチ・バージョンのプロデューサーはジャック・ダグラス) Sex Pistolsのスティーヴ・ジョーンズがギターでゲスト参加している。 Cheap Trickのアルバム中最も音楽的に多彩で、チャレンジングな作風であり、且つ曲が書かれた時期も多岐にわたる。曲毎に異なる性格を持った流れに整合感を持たせているのは、コロナ以降の世界で変わったメンバーの心情が生んだアルバム・タイトル曲2バージョンに込められたメッセージだ。どれだけ音楽的に多様化しても、時代が変わっても揺るがない核にあるポジティブさがより明確に表れたといえる。年輪を重ねた奥深い演奏、従来の溌剌としたハード・ロック・サウンドが聴ける、名曲満載の新たな傑作。(4/13/2021) |
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