Through The Night > Discography > Other bands/Solo works | |
Other bands / Solo works | |
Fuse / Jon Brant / Tom Petersson / Robin Zander Bun E. Carlos / Daxx Nielsen / Robin Taylor Zander |
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Fuse | |
FUSE/S.T.(1968) Produced by Jackie Mills Tracks 9+10 Produced by Ken Adamany |
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1.Across The Skies 2.Permanent Resident 3.Show Me 4.To Your Health 5.In A Window |
6.4/4 3/4 7.Mystery Ship 8.Sad Day 9.Hound Dog * 10.Cruisin' For Burgers * * Bonus Tracks |
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時代背景を考えると、確かにこれは凄い音だ。アルバムの裏ジャケットに写るトム・ピーターソンはまだ十代。リック・ニールセンもまだ二十歳を超えたばかり。アメリカの反対側でBlue CheerやSteppenwolfといったバンドがヘヴィ・メタル/ハード・ロックの原型といえるサウンドを生み出していた丁度その時、この5人の若者はブリティッシュ・ロックの影響どっぷりの超へヴィな音楽を作っていたのだ。まるでトラックが暴走しているかのようなリックの荒々しいギターに、憂いを帯びたメロトロン(これもリックによる演奏)の響き。更に、これまたとても17才のそれとは思えないジョー・サンドバーグのソウルフルなヴォーカルが被さり、ハードでサイキデリックで、且つアートロック的な要素もある独特のサウンドを完成させている。輸入盤ボーナス・トラックとして収録されたロック・クラシックの"Hound Dog"と"Crusin' For Burgers"は、元々は前身バンドGrim Reapers時代にシングルのA・B面としてリリースされた曲で、Fuseに改名してから再リリースされた。 | |
Jon Brant | |
Siren/Siren(1989) produced by Mike Howlett, Robert Hars and Kristin Massey |
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1.All Is Forgiven 2.One Good Lover 3.Don't Let Go 4.Master Of The Land 5.Stand Up |
6.Good Kid 7.How Dare A Woman 8.Rock-a-Bye 9.Love Shut Down 10.So Far Away |
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ジョン・ブラントがCT脱退後に加入した中で、恐らく最も商業的に成功したハード・ポップ・バンド。ギタリスト/キーボーディストのロバート・ハースと、ヴォーカリストのクリスティン・マッシー(姉妹のキャシーとクレアもミュージシャンで、Tami Showというバンドでヒット・シングルを生んだ)を中心としたバンドであり、ジョンは作曲には関わっておらず、実はアルバムでは演奏もしていないそう。キーボードをフィーチュアした、洗練されたミディアム・テンポの楽曲が中心。 | |
Widows/Widows(1992) Produced by Craig A. Williams & Widows |
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1.House Of Games 2.If I Stumble 3.Love Never Rusts 4.Homicide Lounge 5.Hollywood Rain |
6.Strange Confessions 7.Human Wheel 8.Pray For Rain 9.Feversleep 10.Slide |
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ジョン・ブラントがCheap Trick脱退後に参加したバンドのひとつ。メンバーはジョンの他、マイケル・マッグロウ(リード・ヴォーカル)、スコット・マイヤーズ(キーボード、トロンボーン、ヴォーカル)、トム・ガーマン(ドラムス、ヴォーカル)の4人で、恐らくこれがWidowsとしてリリースされた唯一のアルバム。日本盤アルバムの帯には「元Cheap Trickのジョン・ブラントが結成した…」とあるが、実際はマイケル・マッグロウのハスキーでメロディアスなヴォーカルを中心に据えた洗練されたAORのアルバムである。キーボードとホーンで飾り立てたアレンジはChicagoやLove And Moneyといったバンドを連想させたりもする。 | |
Tom Petersson | |
Tom Peterson And Another language/S.T.(1984) |
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1.Lose Your Mind 2.All I Need 3.My Car |
4.Living In Another World 5.Rainy Day |
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Cheap Trickを脱退したトムが結成したバンドAnother Languageが残した唯一のアルバム。当時トムの奥様であったダグマーがヴォーカルを担当。ドラマーは1970年代初期にトム、リック・ニールセンとNew
Nazzで活動を共にしたトム・ムーニー。ギタリストはマット・ローリングス。エッジのあるバンドサウンドを基調としつつ、80年代ニュー・ウェーヴ、エレポップの影響も色濃く反映されたポップ・ロック。やや線が細いものの、特徴的なダグマーのヴォーカルはアルバムの方向性にマッチしており、歌メロもキャッチーなのだが決め手となる楽曲がないため全体的にインパクトに欠ける。トムも数曲でヴォーカルを担当。Cheap
Trick時代と違いベーシストとしてのトム・ピーターソンのアピールは控えめに、バンドの大黒柱としてのプレイヤー、ソングライターとしての一歩を踏み出したアルバムだが、セールス面では失敗に終わってしまった。 (12/7/2019:解説修正) |
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Tom Petersson's ROCK YOUR SPEECH(2015) produced by Tom Petersson |
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1.Blue 2.What's Your Name? 3.Rock Your Speech 4.Close Your Eyes 5.Alphabet City |
6.Me Being Me 7.I'm Going Places 8.She Rocks 9.Help Me 10.I'd Like To See You |
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トムの息子さんリアム君にインスパイアされて設立された、自閉症スペクトラムの子供を持つ家族に会話と語学スキルを学ぶ方法を提供し、自閉症スペクトラムについての理解を築くことを目的としたRock
Your Speechの、音楽セラピーの為のアルバム。10曲中7曲がトムと奥さんのアリスンによる作曲で、他の3曲も2人が外部ミュージシャンとコラボレートした曲。トムはベース、ギター、メロトロン・フルート、ヴィブラフォン、ピアノ、サックス、タンブーラー等数多くの楽器をプレイ。トム、アリスン。リアム、娘さんのライラと家族全員がヴォーカルをとり、トムの友人であるビル・ロイドやジャネット・ナポリターノ(Concrete
Blonde)を初めとするミュージシャンも参加。キャッチーなメロディーが骨太なサウンドで彩られた、単にセラピー・ミュージックという枠では収まらない優れたポップ/パワー・ポップ作である。 (1/1/2016) |
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Ghost Outfit (2019) |
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1.Somebody's Heart 2.Hang On 3.What Are You Looking For 4.Mess My Mind |
5.Ups And Downs 6.Never Remember 7.Buying Time |
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※近日アップ予定 | |
Robin Zander | |
Robin Zander/S.T.(1993) Produced by Jimmy Iovone and Robin Zander Associate Produced and Engineered & Phil Kaffel Tr.4: Produced by James "Jae E" Earley & Matt Dyke Tr.2&7: Produced by Jimmy Iovone & Mike Campbell Tr.11: Produced by Jimmy Iovone & Robin Zander Co-produced by Mick Macneil |
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1.Reactionary Girl 2.I've Always Got You 3.Show Me Heaven 4.Jump Into The Fire 5.Time Will Let You Know 6.Boy(I'm So In Love With You) 7.Tell It To The World |
8.Emily 9.I Believe In You 10.Secret 11.Everlasting Love 12.Walkin' Shoes 13.Stone Cold Rhythm Shake * * Bonus track for Japanese edition |
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1993年にリリースされたロビン・ザンダー唯一のソロ・アルバム。キャッチーなハード・ポップ"Reactionary Girl"、シングル・カットされたトム・ペティ風の渋みがかったポップ・ロック"I've Always Got You"、ミック・ジャガーを意識したようなロビンの歌いまわしが聞ける"Emily"ドラマティックなバラード"Time Will Let You Know"、ニルソン、マリア・マッキーのカヴァー曲と、優れたソングライター陣と競作した多様極まりない楽曲群。そして曲が必要とするままに超豪華ゲスト陣(クリスティーナ・アンフレット、マイク・キャンベル、ミック・フリートウッド、マリア・マッキー、スティーヴィー・ニックス、ティム・ピアース、デイヴ・スチュワート、ベンモント・テンチ…とても書ききれない)を贅沢に配した自由度の高いアレンジ。バンドに居る時よりパーソナリティを強く打ち出す、というよりはロビンのやりたかったことを全て積め込んだアルバムなので、当然統一感には欠けるが、異なったドラマの一片一片からロビンのルーツと趣味が見えてくる。サンプリングを駆使したニルソンのカヴァー"Jump Into The Fire"からは、ロビンが無邪気に楽しんでいる雰囲気が伝わってくるようだ。後に「Silver」で感動的な親子競演が実現した"Time Will Let You Know" Divinylsのクリスティーナとデュエットした"Boy(I'm So In Love With You)"等、普遍性を備えた名曲が多い。 | |
Countryside Blvd(2011) | |
1.Every Dog 2.Walkin' Shoes 3.The Ballad Of Jean & Me 4.Heart Of Glass 5.What's Her Name 6.I Wonder What You're Doing Tonight |
7.Pamela Jean 8.Say You Will 9.Was I Wrong 10.Love Comes 11.Save The Last Dance For Me |
2010年にCDのリリースが予定されながら、発売延期が重なり2011年の春にやっと米国Amazonのi-tunes storeで配信開始。しかしそれも程なくして中止になり、現在までまだリリースが未定のいわくつきのアルバム。カントリー・ミュージックを基調にしつつ、ポップ・センス、ロック色も加味したアルバムで、適度に洗練された、バラエティに富んだ作風だ。「Robin Zander」アルバム収録曲のリメイク"Walkin' Shoes" また、同じく「Robin Zander」レコーディング時の未発表曲"What's Her Name"や、子供のコーラスを配しリラックスしたサウンドに仕上げたCheap Trickの"Love Comes"のリメイクといった音源が絶妙に配され、Cheap Trickとロビンのルーツを自然に繋いでいる。"Was I Wrong"でロビンとデュエットしているのは、カントリー・シンガーのサラ・バクストン。 | |
Bun E. Carlos | |
Tinted Windows(2009) produced by James Iha and Adam Schlesinger |
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1.Kind Of A Girl 2.Messing With My Head 3.Dead Serious 4.Can't Get A Read On You 5.Back With You 6.Without Love |
7.Cha Cha 8.We Got Somethng 9.Nothing To Me 10.Doncha Wanna 11.Take Me Back |
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Fountains Of Wayneのアダム・シュレシンガー(べース、ヴォーカル)、Hansonのテイラー・ハンソン(リード・ヴォーカル)、元Smashing Pumpkins、A Perfect Circleのジェイムズ・イハ(ギター、ヴォーカル)というシーンで名を馳せたミュージシャン3人に、バーニーが誘われるかたちで結成されたバンド。個性派揃いのメンバーではあるが、メンバー同士が共作(アダムとテイラー)した楽曲は"Take Me Back"のみであり、7曲を単独で書き、プロデュースも(ジェイムズと共同で)手がけたアダムの嗜好が出たストレートでキャッチーなパワー・ポップがアルバム全体のカラーを決定づけている。音楽性がCTに近い部分が多いだけに、良くも悪くも"いつもと同じ"バーニーが聴けるが、その特徴あるサウンドとプレイは、間違いなく楽曲の魅力を増幅させている。 | |
Candy Golde/Candy Golde(2011) | |
1.The Whole Steady 2.Boy In The Bubble 3.Galvanize Me |
4.Trouble's Coming Down 5.Why And Where |
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バーニーがNicholas Tremulis Orchestraのニコラス・トレムリス(ギター・ヴォーカル)、Wilcoのジョン・スティラット(べース)、Eleventh Dream Dayのリック・リゾー(ギター・ヴォーカル)という、シカゴのヴェテラン・ミュージシャンと組んだバンドの1st EP 土着性を基調にしつつ、オルタナティヴ・ロック的なエッジも備えた音楽性はメンバーの嗜好がバランスよく表現されたことが伺えるもので、骨太なサウンドに同調してバーニーのドラムも力強く鳴っている。ポール・サイモンのカヴァー"Boy In The Bubble"では、"Elo Kiddies"のイントロのドラムのフレーズをそのまま引用。 | |
Greetings From Bunezuela! (2016) |
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1.Do Something Real Robert Pollard on lead Vocal [Robert Pollard] 2.Armenia City In The Sky Featuring HANSON [Paul Revere & The Raiders] 3.Him Or Me John Stirratt on lead Vocal [The Who] 4.I Love You No More Alex Dezen on lead Vocal [The Blackstones] 5.Tell Me Alejandro Escovedo on lead Vocal [The Rolling Stones] 6.It Takes A Lot To Laugh, It Takes A Train To Cry Dave Pirner on lead Vocal [Bob Dylan] 7.Let The Mistery Be Xeno on lead Vocal [Iris DeMent] |
8.Idea Robert Pollard on lead Vocal [The Bee Gees] 9.Les Cactus Nicholas Tremulis on lead Vocal [Jacque DuTronc] 10.I Can Only Give You Everything Rick Rizzo on lead Vocal [Them] 11.Slow Down Alejandro Escovedo on lead Vocal [Alejandro Escovedo] 12.Count On Me Xeno on lead Vocal [Fra Lippo Lippi] 13.I Don't Mind Alex Dezen on lead Vocal [Alex Dezen] Japanese edition bonus track: 14.You Ain't Goin' Nowhere Dave Pirner on lead Vocal [Bob Dylan] *[ ]内はオリジナルのアーティスト |
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Cheap Trickのツアー・メンバーとしての仕事を離れたバン・E(バーニー)・カルロスが、2016年にリリースしたキャリア初のソロ・アルバム。収録曲全てがカヴァー曲。Cheap
Trickの初代シンガーXENO、Candy GoldeのメンバーでもあるWilcoのジョン・スティラットTinted Windowsで活動を共にしたテイラー・ハンソンが在籍するHANSONをはじめ、バン・Eに所縁のある多くのシンガーをゲストとして招き、60年代の曲から2000年代の曲まで、バラエティに富んだ楽曲を収録している。"Do
Something Real"はGUIDED BY VOICESのロバート・ポラードがダグ・ギラードとのデュオでリリースした「Speak
Kindly Of Your Volunteer Fire Department」(1999)アルバムの収録曲。"Slow Down"は、アレハンドロ・エスコヴェドのアルバム「Real
Animal」(2008)収録曲と、ゲスト参加アーティストによるセルフ・カヴァーが2曲取り上げられている。ドラマーとしての主張は強く出されてはいないものの、自身のルーツとなる幅広いジャンルの音楽からバン・Eの個性が浮かび上がってくる完成度の高いアルバムに仕上がっている。 (6/28/2016) |
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Daxx Nielsen | |
Harmony Riley/Time(1999) produced by Harmony Riley |
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1.Hammes 2.England 3.Daxx Attack 4.Happy 5.Time 6.Dynamite Man |
7.Wooly Mammoth 8.Only For A Moment 9.The New One 10.Moon Walk 11.Lovelite * Daxx Nielsen on drums |
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リックの息子ダックス(ドラムス)と、マイルス(ヴォーカル、ギター、メロディカ)を擁するHarmony Rileyの1stフル・アルバム。アメリカン・オルタナティヴ・ロックを基調にしながら、インストゥルメンツ・パートに重きがおかれ、Dave
Matthews Bandにも通じるラテン風味を加味したアレンジも聴ける。ダックスのプレイも、Harmony Rileyの他のアルバムやCheap
Trickでのそれとは全く違ったアプローチで面白い。"Time"にはロビンの娘ホランドがゲスト参加 (5/7/2016) |
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Harmony Riley/Four Songs(2000) produced by Harmony Riley and Marty Ogden |
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1.Still Standing 2.Falling Away |
3.Lose Your Mind 4.SLO |
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Harmony Riley/Volume 1(2002) produced by Harmony Riley and Marty Ogden |
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1.Don't Get Off The Ride 2.Falling Away 3.Lose Yourself 4.Let You Down 5.Everything 6.It's Over Now |
7.Hold So Tight 8.Ale & Wood 9.Too Late 10.Cowbell 11.All You Want * Daxx on drums, percussion, piano, wurlizer, vocals |
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ダックスの息子マイルスとダックスが在籍するロック・バンドの2ndアルバム。1stアルバム「Time」とはがらっと音楽性を変え、全編で重厚なオルタナティヴ・ハード・ロックを聴かせている。ミドル~スロウ・テンポの曲が多く派手さはないが、哀感のあるキャッチーなメロディを持つ曲が多くバラエティも豊か。ダックスの力強いドラムスが耳を惹く"Cowbell"をはじめ、"Don't Get Off The Ride" "Falling Away" "Let You Down" "Too Late"と隠れた名曲が多い (5/7/2016) |
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Robin Taylor Zander | |
The Distance(2023) produced by Robin Taylor Zander(RTZ) & Kenny Siegal engineered by Kenny Siegal mixed by Jack Douglas, Jay Messina, Paul Kolderie |
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1.What Am I To Do 2.The Distance 3.One Might Wonder 4.All Our Troubles 5.Hign N Low 6.Down and Out |
7.Ize on the Prize 8.Time in Need 9.In Front of Me 10.Golden Rule 11.Seize the Day |
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2016年に、一時的にツアーを離れたダックス・ニールセンの代役として演奏したのをきっかけに、Cheap Trickのツアーにサポートで参加しているロビン・ザンダーの息子さんテイラーの1stソロ・アルバム。ジョニー・キーチと共作した"What
Am I To Do"以外は、全てテイラーの作曲。ゲスト・ミュージシャンも迎えているものの、ドラムス、ギター、ベース、ピアノ、メロトロンと様々な楽器をテイラー自身で演奏し、マルチぶりを遺憾なく発揮。何れの曲もBeatles、ジョン・レノン、Beach
Boysといったクラシックなバンド、ミュージシャンの影響が色濃いポップで、叙情的なメロディ・センスが秀逸で、テイラーのマイルドな歌声が良くハマっている。長い年月に亘り書き溜めてきた曲を収録しており、これまでのキャリアの集大成的意味合いもあると思われるが、整合感がありアルバムとして完成度が高い。CDとレコードが、ジャック・ダグラスがオーナーを務めるレーベルConfidential
Recordsよりリリースされた。 (※加筆修正 11/24/2023) |
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