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1.The FlameとSpirit
リックは最初"The Flame"に失望していた。
彼を特にいらいらさせたのは、Spiritの"Nature's Way"からとってつけたようなイントロだった。
Spirit/Twelve Dreams Of Dr.Sardonicus Spirit
/Twelve Dreams Of Dr.Sardonicus
(1970)
  トム・ピーターソンがバンドに復帰し、7年振りにオリジナル・ラインナップでレコ−ディングされた「Lap Of Luxury」はレーベルの意向により、ダイアン・ウォーレン、ホリー・ナイトといった外部の一流ソングライターを多数迎え、時代性と楽曲クオリティを優先させたいわばレーベルの政治力が過去最も発揮されたアルバムであった。これまでほとんどの曲を自分たちで書いてきたメンバーからすれば、何故これまで築き上げてきた「CTらしさ」を捨て他人の曲を演らなければならないのかとやりきれない思いがあったろう。しかし、前作「The Doctor」アルバムはセールス面で惨敗しており、80年代にレーベル内での存在そのものが地に落ちかけていたCTからすれば、この試みに賭ける気持ちも同時に持っていたに違いない。結果、全米シングル・チャートでNo.1に輝いた"The Flame"を筆頭に4曲ものヒット曲を生んだ「Lap Of Luxury」はベストセラーとなり、CTはこれ以上ない第二黄金期を迎えることになったのだ。ただ、同時にこのサウンドの「産業ロック化」が成功したために、レーベルの発言権はより強まってしまったのであるが…。
  CT復活の原動力となった"The Flame"を作曲したのはイギリス人ソングライター・コンビのボブ・ミッチェルとニック・グラハム。「Sex, America, Cheap Trick」のライナー・ノーツに『リックは最初この曲に失望していた。Spiritの"Nature's Way"からとったようなギターのイントロにうんざりしたのだった』とあるが、実際この曲のデモをCTらしいものに仕上げるには苦労を要したようだ。オリジナルの"Nature's Way"はLAのロック・バンドSpiritが1970年にリリースした4thアルバム「Twelve Dreams Of Dr. Sardonicus」に収録されている。アコースティック・ギターの響きとヴォーカル・ハーモニーが美しいSpiritの代表曲の1曲だが、これを書いたバンドのブレイン、ランディ・カリフォルニア(ギター、ヴォーカル  ※1997年に45才の若さで死去)は当時まだ10代だったというのだから恐れ入る。問題のイントロダクションであるが、確かに言われてみれば似ていないことも無いかな…という程度。もしかしたら、デモの段階ではもっと似ていたのかも。CTに合うように大幅にアレンジし直したという"The Flame"のデモ・バージョン。いつか聴いてみたいものです。
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