Hoobastank at Shibuya AX Jan 16 2007 |
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Set List 1.Crawling In The Dark 2.Up And Gone 3.Inside Of You 4.Never There 5.Running Away 6.Look Where We Are 7.Just One 8.Moving Forward 9.Born To Lead 10.First Of Me 11.Same Direction 12.If I Were You 13.Pieces <Encore> 14.More Than A Memory ※Livin' On A Prayer 15.The Reason 16.Out Of Control 17.Disappear |
過去何度もチャンスを逃していたHoobastankをはじめて見た。会場はこれまたはじめて行く渋谷のAX。収容人数は約1000人前後といったところだろうか。周りを見渡すと30代のファンもちらほら見えて安心する(笑) 定刻だったのか、数分遅れていてたのか、携帯も時計も中に持ち込まなかったので確認できなかったのだが、ファンの歓声と同時に荘厳な"Crawling
In The Dark"のオーケストラル・バージョンのストリングス・イントロ〜最新DVD「La Cigele」で聴ける〜でライヴは幕を開けた。暗がりから静かに姿を現すメンバー達。ステージ向かって左よりの後方に位置をとった私の正面近くにベーシストのジョシュ・モロウ。対角線上に帽子を被ったギタリストのダン・エストリン。そして中央にヴォーカリストのダグラス・ロブと、その後方にドラマーのクリス・へス。ステージは、バックドロップにあの「Every
Man For Himself」のジャケットを模した巨大なバックドロップがあるくらいで簡素なものだ。各メンバーの格好もほとんど普段着といってよい実にラフなもの。いきなり"Crawling
In The Dark" とは強烈なオープニングだ! これで盛り上らないはずがない。メンバーは初っ端からエンジン全開。音響は、私がやや右よりに位置したせいもあるか、CDで聴くそれ同様、ソリッドでメタリックではあるが太さと低音の迫力にやや欠けるダンのギターに拠るものか、ややジョシュの5弦ベースのズブズブいう低音が前に出すぎている感もあるにはあるが、ダグのヴォーカルは実に伸びやかに聴こえるし、クリスのスネアとバスドラのタイトなサウンドも心地よくこちらの身体にアタックしてくる。2曲め"Up
And Gone"は正直あまり思い入れのない曲だが、この良い意味で奇妙なリズムとアレンジ、ポップセンスは生で聴くとかなり心地よい。2曲めという配置もショウの流れを考えると良かったと思う。最新作「Every
Man For Himself」から今日最初の曲はスマッシュ・ヒットした"Inside Of You" CDではホーン・セクションも配した、"親しみやすいが実は凝っている"Hoobastankならではの個性的な構成とアレンジを持った曲だ。実にライヴ映えする、シンコペーションしたリズムが心地よい曲で、サビではダグの突き上げる拳に合わせて観客は大合唱(というか叫ぶ!(笑)) ここでダグのどうもありがとうというMCが入り、「The
Reason」 アルバム収録の"Never There"へ。これも正直印象の薄い曲であったのだが、生で聴いて新たな発見が。ダンの細かなコード・ワークとクリスの複雑なリズムは、往年のプログレッシブ・ハード・ロックを連想させるのだ。しかし、生で観てやはりそうか…と実感したのはダンのギター・スタイルとその音だ。ラフでボトムが利いた、いわゆる"ロック・ギター"的なそれとは程遠い。彼は繊細で綿密なフレーズをソリッドなサウンドで紡ぐ、職人的センスを持ったテクニシャンだ。万が一Hoobastankが解散したとしても、引退するまで音楽業界のどこかで必ず活躍し続けるだろう…そう思えるだけの安定感がプレイに備わっている。「トキオ、もっと大きく(大きな声で)!」とのダグのかけ声にファンが大声で応えた"Remember
Me"は、キャッチーさとHoobastank得意の静から動への展開を備えた曲だ。哀愁あるメロディが実に魅力的。ダグのヴォーカルは、常に動き回り、叫び、観客を煽っているのに実に安定感があり、乱れるということを知らない。ダグのロッキン、というよりはソウルフルなヴォーカルに、グルーヴィなリズムとギター・リフが絡む"Look
Where We Are"は、「Every Man For Himself」より新境地といえる曲。CDを聴いている時は予想もしなかったが、凄くライヴ向けの曲なのだ、これが。会場の盛り上りようをみれば明らかだろう。続く"Just
One"は対照的にストレートでメロディアスなHRチューン。TV-CMでも流れているようだが、選曲者の意図がよくわかる超キャッチーな名曲だ。再びダグがMCを挟み、「na、na、na〜」というコーラス・パートをファンに"練習"させてから「Every
Man For Himself」収録のドラマティックな曲"Moving Forward"へ繋げる。盛り上げ方が実に上手い。サビではダグの「1、2、3、4!」というかけ声を合図にコーラスを大合唱。この一体感。気持ちいぃ〜じゃありませんか♪ CDと全く同じS.E.から、前日の公演ではオープニングにプレイされたという"Born
To Lead"がここで登場。2ndヴァースでのダンの「Can't think for me! Can't ignore me!」の叫びがカッコいいぜ! そして、この曲の肝は、様々なパターンをみせるクリスのドラムスである。クリスのプレイは実にタイトで、派手さはないが難しいリズムもクールな表情で楽々こなす、安心して観ていられるプレイヤーだ。それはジョシュも同様。ステージ上での動きこそ少ないものの、立っているだけで存在感があり、プレイも実に安定している。惜しむらくは、サウンドのバランスがいまひとつで、ライヴを通じてベースの音が濁り気味だったことだ…。続く"First
Of Me"も「Every Man For Himself」より。Hoobastankにしては比較的シンプルな、淡々と進む曲だが、泣きのメロディとヘヴィなリズムのコンビネーションが絶妙で、じわじわと胸の奥底に響いてくる。良い曲だ。「The
Reason」のオープニング・チューン"Same Direction"は、キャッチーなメロディ、疾走感とドラマ性が一体となった、まさにHoobastankの魅力を凝縮したような曲といえるだろう。個人的にも最も好きなHoobastankの曲の1曲だ。ダグの抑揚の効いたヴォーカル・ワークも素晴らしい。そして、アグレッシヴに突っ走っても乱れることのない演奏の安定感。Hoobastankに関しては、CDで聴く分にはいいけどライヴだとどうも…という心配は無用だといってよい。「Every
Man For Himself」からのリーダー・トラックになった"If I Were You"は正直なところあまりピンとこない曲なのだが、その仄かな哀愁を発散するメロディは、生で聴くと決して悪くなかった。この曲ではダグはギターを弾きながら歌う。本編最後は「Hoobastank」より"Pieces" ソリッドなミクスチャー感覚に満ちたサウンドとリズムにHoobastankならではのキャッチーなコーラスを配した代表曲だ。ヴァースの緊張感あるサウンドから、開放感のあるコーラス・ハーモニーへ。沈み込みながらも、しかし強いポジティヴィティを持ったその歌詞の世界を表現した音の選び方が見事である。 ギュッと実の詰まった本編終了後、以外にあっさり再びアンコールの為に登場したメンバーは、「Every Man For Himself」から"More Than A Memory"をプレイ。この曲の主役は、ダグの美しく伸びやかな歌声と、ジョシュ・モロウのアップライト・ベースの甘美な響きだ。そのドラマ性、曲展開、そしてアレンジ。バンドの新境地とプログレッシヴな姿勢を示すこの大作をこの位置でプレイしたのは実に良かったと思う。個人的には"More Than A Memory"がこの日のハイライトだった。「ここでカラオケ・タイムだ!」のダグの掛け声で、Bon Joviの"Livin' On A Player"を最初のコーラスまでプレイ。そうか、ダグは声もジョン・ボン・ジョヴィに似せることできるのか…(笑) 間を空けず、名バラード"The Reason"のイントロへ。会場からは大歓声が。その美麗メロを、ライヴ終盤へきても全くパワーの落ちない強靭な声量で歌い上げるロブ。素晴らしい。当然コーラスは会場一体となって大合唱である。一転して、Hoobastankで特にアグレッシヴな曲の一曲である"Out Of Control" 心臓の鼓動のようなゾクゾクさせるイントロで既にフロアは興奮状態に陥っている。フロア前方では興奮した男子によるクラウド・サーフが。前述したように、概してソリッドではあるが繊細なダンのギター・ワークもここでは特にヘヴィさを感じさせ、オープニングでみせたようにダンは弦を掻き毟りながらグルグル回転している。日本ではいつも"No bullshit"で、素晴らしい時間を過ごすことができる。心から感謝している…とダグが感謝を述べた後、最後の曲"Disappear"へ。どちらかというとメリハリをつけた劇的な構成の曲を得意とするHoobastankにしては、比較的淡々とした展開の曲であるが、ロング・バージョンにアレンジされたそれは、ショウのラストを飾るにふさわしい独特の哀感を持っている。ダグがメンバーをひとりひとり紹介。音が消え、残ったメンバーはピックやスティック、ペットボトルの水、そしてセットリストの紙をフロアに投げ入れ、晴れやかな表情でステージを後にした。無駄の全くない、エネルギッシュでエモーショナルな80分超の時間はまさに"プロフェッショナル"と呼ぶにふさわしいものだった。なにより単純に各メンバーのパフォーマンスは実にクールだった! Hoobastankには優れた作曲能力があり、その楽曲の魅力を生で完璧に再現する高い演奏能力があり、ダグが牽引する優れたショーマンシップも持っている。私が彼らに対して心配していることは実はひとつしかないのだ。今後、確立した音楽の普遍性と"スピード感"をどうプログレッシブな側面と同居させていくかということ。「Every Man For Himself」の多彩さ、実験性を実にスムースにショウの流れに盛り込んだ今日のライヴで、Hoobastankが最初のハードルをクリアしたことははっきり証明されたといえる。 (1/20/2007) |
La Cigale(DVD・2006) Set List: 1.Crawling In The Dark 2.If I Were You 3.Same Direction 4.Pieces 5.Inside Of You 6.The Reason 7.The First Of Me Bonus Features: + Special Documentary + If I Were You (video) + Born To Lead (video) |
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Let It Out+3(DVD・2005) The Videos: 1.Crawling In The Dark 2.Running Away 3.Remember Me 4.Out Of Control 5.The Reason 6.Same Direction 7.Disappear Live Performance: 1.Crawling In The Dark 2.Let It Out 3.Pieces 4.Running Away 5.Hello Again DVD Bonus Features: + On the road documentary + The Reason(DJ Tanner remix) + The Reason - Director's cut + The Reason - UK video |
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Every Man For Himself (Japanese CD+DVD/2006) 1.The Rules 2.Born To Lead 3.Moving Forward 4.Inside Of You 5.The First Of Me 6.Good Enough 7.If I Were You 8.Without A Fight 9.Don't Tell Me 10.Look Where We Are 11.Say The Same 12.If Only 13.More Than A Memory 14.Finally Awake * 15.Waiting * * Bonus Tracks Bonus DVD: 1.Out Of Control (Summer Sonic 04 live) 2.Same Direction (Summer Sonic 04 live) 3.The Reason (Summer Sonic 04 live) 4.Same Direction(video) 5.Crawling In The Dark(live) 6.Let It Out(live) 7.The Reason(UK video) |
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The Reason (Japanese CD+DVD/2003) 1.Same Direction 2.Out Of Control 3.What Happened To Us? 4.Escape 5.Just One 6.Lucky 7.From The Heart 8.The Reason 9.Let It Out 10.Unaffected 11.Never There 12.Disappear 13.Never Saw It Coming * 14.Open Your Eyes * * Bonus Tracks Bonus DVD: 1.Out Of Control(video) 2.The Reason(video) 3.EPK 4.Making of "The Reason" |
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Hoobastank (Japanese CD/2002) 1.Crawling In The Dark 2.Remember Me 3.Running Away 4.Pieces 5.Let You Know 6.Better 7.Ready For You 8.Up And Gone 9.Too Little Too Late 10.Hello Again 11.To Be With You 12.Give It Back 13.Losing My Grip * 14.The Critic * * Bonus Tracks Enhanced video: + Crawling In The Dark |
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