Jason Mraz〜ジェイソンのオタク祭り
at Liquid Room Shibuya Jan, 26 2006

Jason Mraz/MR.A-Z

MR.A-Z

1.Life Is Wonderful
2.Wordplay
3.Geek In The Pink
4.Did You Get My Message?
5.Mr. Curiousity
6.Clockwatching
7.Bella Luna
8.Plane
9.O Lover
10.Please Don't Tell Her
11.The Forecast
12.Song For A Friend
13.Prettiest Friend(Demo)*

*Bonus track for
Japanese edition
  「萌え」の文字が背中と胸に刺繍されたジャージ姿で登場したジェイソン。その伸びやかで抜群の声量を持った声はラストのドラマティックな"Song For A Friend"まで衰えることはなかったし、バンドの卓越したプレイも文句のつけようがない素晴らしさだった。サウンドのバランスもほぼ完璧。丁度2年前の来日公演同様、""というものがほとんど見当たらない完成度の高いライヴだった。

  今回のライヴは行くか少し迷った。というのもジェイソンの新作「MR.A-Z」が、私は正直好きになれなかったからである。スティーヴ・リリーホワイトをプロデューサーに迎え、ダイナミズム、ロック的なソリッド感も増したプロダクションは「Waiting For My Rocket To Come」より断然上で。しかし、肝心の楽曲に新鮮味とメロディの冴えがみられなかった。1stシングルとなった"Wordplay"などは完全に「Waiting For〜」の楽曲のストラクチャーをトレースした楽曲であり、聴き手の反応まで先読みそのした歌詞の内容は、ジェイソンが計算してやっているのだから批判のしようはないのだが、この"Remedy"を薄めたようなメロディにリーダー・トラックとしてリリースするだけの求心力があったかというと…?

  とはいえ、生のジェイソンはやはり凄いエンターテイナーと再認識させられたライヴだった。ジェイソンのバンドは前述したように、ジェイソンの緩急自在のギター・プレイをはじめバンドのプレイが非常に充実しており、'70sロックの香りがぷんぷんしたインゥルメンツのアンサンブル&せめぎ合いが非常に聞かせるので、楽器を演奏する人、クラシックなアメリカン・ロック好きの方もチェックしておいたほうが良いと思う。特にジェイソンとパーカッショニストのトカ・リベラとの、コントのような掛け合い(「毎朝トカが僕の部屋に帽子を被らせに来てくれるんだ。ホントだよ」には笑った())も含めたコンビネーションはライヴの核になっており、目が離せない。そういったスリリングなジャム的ソロ・パートをフィーチュアしたロック・チューンから、叙情味あるバラード(しかし、ジェイソンの明るいキャラクター故良くも悪くも"泣き"まで至る事はない)まで。様々なアメリカン・ロックの要素を内包しながら、ジェイソンの軽妙なトークをブリッジに、ショウ全体をひとつの流れとして作り上げてゆく力量は、とても20代のアーティストのそれではない。ショウ全体のメリハリのつけ方に物足りなさを感じ、前回の来日公演同様"満足"はできたが"感動"にまで至らなかったのは、2ndアルバムの楽曲の弱さがそのまま反映されてしまったと思えるが、アンコールで"Wordplay"をジェイソンのアコギとトカのパーカッションのみでシンプルにプレイしたのは考えてるなーと思わせたし、美しいバラードの"Mr. Curiousity"には改めてジェイソンのポテンシャルに感嘆させられた。足りないものがあるとしたらやはりハイライトとなる"楽曲の質とその数"  これに尽きるのではないか。最後に、相変わらず会場には若い女性ファンが目立ちましたが、このアーティストはベテランの音楽ファンの方もチェックしないと損しますよ。  (1/27/2006)

Jason Mraz 2006/チケット
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