| Keane at Studio Coast Shinkiba April, 24 2009 |
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2月のFall Out Boy以来2度めとなる新木場スタジオ・コーストでKeaneのライヴを見た。 来日を果たしながら、ヴォーカリストのトムの体調不良でライヴがキャンセルになった2006年のサマーソニック以来、3年ぶりの待望の来日だが、あれ、会場内は以外に隙間が多い。開演10分前を迎えても客の入りは7割～7割半くらいだったろうか？ ムードもFOBの時と比較するとまったりした感じで、楽々ステージから7、8列めあたりのポジションでゆっくり観ることができた。 素晴らしいライヴだった。ガツン！という衝撃でなく、静かで深い感動。バンドの情熱に満ちたパフォーマンスと、クオリティの高いサウンド。それに応えるファンの熱さという相乗効果がじわじわと心に染みてくる。バンドの実力は、ライヴが完成度の高いものになることはオープニングの"The Lovers Are Losing"ですぐ明らかになった。スタンディングのライヴでは過去にちょっと記憶にないほどのひとつひとつの音の粒立ち。きめ細やかさ。CDで聴くのと同様に実にクリアに伝わってくる各インストゥルメンツとトムのヴォーカルが空気に溶け合い、美しいKeaneの楽曲を生みだしている。とにかく心地良いのだ！ 最新作「Perfect Symmeyry」の音楽性の変化を考えると、レコーディングにしていたべーシスト／パーカッショニスト、ジェシー・クインがライヴでもサポートしたのは当然だと思うし、実際ジェシーは良い仕事をしていたのだが、そのあまりに密度の濃いサウンドに「以前のように3人だけでプレイしても問題はないのでは？」と感じるシーンが何度かあった。 キーボードのティム、ドラムスのリチャードの安定感十分のプレイも圧巻であったが、何より心打たれたのはリード・ヴォーカルのトムの情熱的でエネルギッシュな歌唱、そしてパフォーマンスである。すらっとした肢体(もっと丸いかと思った！)でステージを動き回り、ファンとアイコンタクトをとりながら伸びやかな歌声を響かせる姿はまさにバンドの華。随所でファンとコミュニケーションをとりながら、常に動きながら最後まで完璧にコントロールされていたそのヴォーカル力には本当に感嘆させられた。ライブの最中デジカメ、携帯でメンバーを撮りまくるマナーの悪い人～特に外人さん～が目立ったが、その人達もアンコール の"Bedshaped"では完全にステージに釘付けでトムの美声にうっとり聴きほれていたのは印象的だったなあ。 アンコール1曲めは、トムもMCで「これまで僕らが書いた中で最も良い曲」と語っていた"Perfect Symmetry"の方がベターだったのでは、とか、べースの音が前に出過ぎでは？と感じる曲が何曲かあったとか、マイナーな気になる部分はあったにせよ、概してKeaneの実力、ポテンシャルを実感するに十分なショウであった。演奏の構築美と、メンバーのフレンドリーさがマッチした、楽しくも緊張感のある濃密な90分だった。 「夏にまた会おう！」とのトムの言葉通り、ライヴの後フロアに出ると貼りだされていたサマー・ソニック09のポスターの上に『Keane参戦決定！』の報が。サマソニではまた、3年前の"華麗なリベンジ"を見せてくれることだろう。 (5/1/2009) |
 Perfect Symmetry(2008) 1.Spiralling 2.The Lovers Are Losing 3.Better Than This 4.You Haven't Told Me Anything 5.Perfect Symmetry 6.You Don't See Me 7.Again And Again 8.Playing Along 9.Pretend That You're Alone 10.Black Burning Heart 11.Love Is The End |
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