Keith Emerson Band at CC Lemon Hall, Shibuya October 16 2008 |
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キース・エマーソン初のソロ・アルバム「Keith Emerson Band feat.Marc Bonilla」アルバムは、各曲に両者の個性がバランス良く表現された完成度の高いアルバムであった反面、意外性にはやや欠ける内容であったように思う。意外性はスリルという言葉で置き換えてもよいか。フィーチュアリング・マーク・ボニーラをうたっているのだから、ある意味当然ではあるのだが、キースとマークの互いへのリスペクトが強く、整合感重視のせいかコンセプトを立てている割には各曲どうも均一化してのっぺりてしまっている気がした。ライヴで期待していたのは、そのCDで欠けていた部分のフォローだ。キースとマークがステージでぶつかり合うことによって生まれる"熱さ"を音に感じたかった。結論からいうと、ライブではキースとマークのエキサイティングなプレイがパズルのように組み合わさり、また時に主張しあい様々な音の光景を描くのを楽しめ、CDで感じたもやもやはきれいに吹っ飛んだ。しかし、予期せぬ客席皆座ったままの観戦に、興奮は頂点に至る前に萎んでしまったのだが…。キースのライブ、プログレのライブでは当たり前なのかもしれないが、あのノリの良い"Hoedown"等でも座ったまま身体でリズムをとるのは私にはちょっと辛かったな(苦笑) マークをメインに見にきた私にとっては、マークのテクニカルで表現豊かなギター・プレイ、そしてヴォーカルを堪能できとても嬉しかった。生で見るマークは、その弾きかた、立ち振舞いとも実にカッコいい。長いこと生で見れるのを待っていた人だけに、マークのソロアルバムの曲を聴けないのは残念であったが、「Keith Emerson Band featuring Marc Bonilla」の曲がショウの核をなし、またその演奏が素晴らしく、最も印象に残ったことでバンドの"現役感"を実感できたのは何よりの収穫だった。 私は、2階席で、音はショウ全体を通してなかなか良いバランスで心地よく聴けたのだが、贅沢を言えばマークのギター・ソロは、もうすこし明瞭な音で聴きたかったかな。 キースは、話に聴いていたとおり、右手の調子はかなり悪かったようで、プレイが粗く感じる部分はあったが、個人的に集中力が途切れることはなかった。緻密さと正確さも大事だけれど、それ以上に私はダイナミックなロック・スピリットをキースに求めているから。ロックに必要不可欠な良い意味での下世話さとドラマティックさを、最高レベルのエンターティンメントまで昇華させた、人間国宝的存在。"Lucky Man"での長いエンディングで地鳴りのように響いたムーグ・シンセサイザーの轟音は、時間が経った今も身体にその感覚をしっかり残している。 |
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