August 2008

 + no.505 +
 Rick Springfield/Venus In Overdrive  
Rick Springfield
/Venus In Overdrive

(import CD/2008)
★★★★★
   オープニングの"What's Victoria's Secret?"から、興奮が止まらない!  カヴァー曲メインの企画アルバム「The Day After Yesterday」(2005)、クリスマス・アルバム「Christmas With You」(2007)を挟み、全曲オリジナルのアルバムとしては2004年の「Shock/Denial/Anger/Acceptance」(2004)以来4年ぶりとなる新作は、リックのキャリアの集大成ともいえる強力な作品に仕上がった。1980年代に確立した洗練されたサウンドとポップ・センス。「S/D/A/A」アルバムに通じるアグレッシブなロック・スピリット。元来音楽性の幅広い人ではあるが、ここでもレゲエとへヴィ・ロックのミックス"Venus In Overdrive"  Sly And The Family Stone調"God Blinked"(Swing It Sister)から、土着(スライド・ギターがいい味出してる)と洗練を絶妙に折衷し、ドラマティックに展開するラストの"Saint Sahara"まで、様々な情景を描きながらキャッチーなメロディをテンポよく聴かせる。このパワフルなサウンド。声の張り。本当に驚異的としか言いようがない。リックの年齢は、今日は敢えて言わないでおきましょう!(8/9/2008)
 
「Rick Springfield」
Disc Review(2004) / Disc Review(2005) / Disc Review(2005)
Live Review(2005) / Disc Review(2006)
 + no.504 +  
 Extreme/Saudades Of Rock
Extreme/Saudades De Rock
(import CD/2008)
★★★★☆
  変な表現だが、"クレバー過ぎる"  "上手すぎる"とでもいったらよいのだろうか、解散前のExtremeは、持前のグルーヴィでパワフルなサウンドを、統制されたプロダクションとコンセプトによって殺してしまっている感があったが、この復活作ではその欠点が見事に解消され、楽曲のバラエティと構築美という過去の美点を受け継ぎつつ、同時にライヴ感溢れる熱さを盤に封じ込めることに成功している。レコーディングを見学に来ていたスティーヴ・ペリーの前で歌ったという"Last Hour"にも表れているように、ゲイリー・シェローンのパフォーマンスはキャリア最高といえる素晴らしさだし、相変わらず多彩でスリリングなヌーノ・ベッテンコートのギター・プレイも文句無し。パット・バジャーとケヴィン・フィグエリドのリズム隊も実にタイト。特に、ケヴィンのドラムスは、Extremeを新たなレベルに進めるのに大きな貢献をしているね!  ヴェテランならではの余裕と底力を感じる素晴らしい復活作だ。(8/9/2008)
 + no.503 +

Sonny Landreth
/From The Reach
(Japanese CD/2008)
★★★★☆
  遠い昔、ジョン・ハイアットのアルバムで名前を見たことはあるものの、本人のアルバムを購入するのはこれが初めて。You Tubeで見た「Crossroad Guitar Festival」でのスリリングでパワフルな"Uberesso"のプレイに圧倒されたのは私だけではないと思うが、実は"Uberesso"はソニーの曲の中ではどちらかというと異質な曲だったんだね。アルバム全体としてはやや抑えめルーツ・ロック中心なのだがこれが渋くてカッコいい。エリック・クラブトン、マーク・ノップラー、エリック・ジョンソン、ロベン・フォード、ドクター・ジョン、ヴィンス・ギル、ジミー・バフェットとこれだけ大物ゲストを多数迎えたら、普通なら多少自分のカラーを消されてもおかしくないところだが、ゲストごとの個性を活かす曲を書きつつ、その対比のなかで自分の個性をより光らせるというハイ・レベルな自己プロデュースを見せているのだ。味わい深い歌メロと、多彩なギター・ワークが全編ちりばめられた匠による傑作。それにしても、ソニーのスライドは本当に気持ちいい!  (9/13/2008)
 + no.502 +
   Billy Mann/Earthbound Billy Mann/Earthbound
(import CD/1998)
★★★★
  今や大プロデューサー、ソングライター(ジェニファー・ブラウン、アナスタシア、ジェシカ・アンドリュース、ジェシカ・シンプソン、アート・ガーファンクル等)としての地位を確立したビリー・マンの1995年のセルフ・タイトルのデビュー・アルバムに続く2ndアルバム。デビュー作のプロデューサーを務めたリック・ウェイクが自身のレーベルに招いたきっかけが、アパートの階段(!)で歌を歌っていたビリーに耳を留めたというまるで物語のような真実が納得できる、ビリーの類まれなヴォーカルとソングライティング力を活かしたアコースティック・ソウル/ポップともいうべき方向性は1stから引き継がれている。結婚して1年後に、最初の妻Remaを病の為亡くしたビリーの"セラピー"であったというこのアルバム。切ないメロディと歌詞が胸を打つアルバム・タイトル・トラックは恐らくRemaに捧げたのではないかと思う。"How Do I Say Goodbye"にドミニク・ミラー、"What Have I Got To Lose"にキャロル・キングがソングライティングで参加している。やはり、"裏方"にしておくには勿体ない個性を持った人だ!  (9/5/2008)
「Billy Mann」
Disc Review(2004)
  

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