Music Review | ||
旧譜、新譜問わず、お勧めのCD/DVD作品を紹介します。 新譜(おおよそ3ヶ月以内にリリースされた作品)には マークがついています。 ★は管理人のお勧め度で、星5つで最高。 2つで大体平均点と考えてください(☆は1/2点) ※2003年9月以前のCDレビューはこちらです ※左にメニューが見えていない方は表紙よりどうぞ |
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2008年 2月(no.474〜) | ||
+ no.477 + | ||
Alice Smith /For Lovers, Dreamers & Me (import CD/2007) ★★★★ |
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ニューヨークを中心に活動する女性SSWのデビュー作。現在29才とのこと。1970年代の香り漂う、ソウルフルさとフォーキーさが同居したゆったりとしたグルーブの上で、言葉を噛みしめるように歌い上げる骨太のヴォーカル(4オクターブのレンジを持っているそう)が印象的なアルバムで、派手さこそないものの、全編しっとりした味わい深いメロディを堪能させてくれる。まだ楽曲にこれ!という特徴は感じられないし、全10曲中半分がイマーニ・コッポラ他ソングライターの手によるものということで、楽曲でももっと主張して欲しいが、アーティストのポテンシャルは十二分に感じられる。デビュー・アルバムにしてこの貫禄は凄いものの、魅力である声色の使い分けをもっと活かせば、更にダイナミックでバラエティに富んだアルバムが作れるように思う。
(2/16/2008) |
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+ no.476 + | ||
Matt White/Best Days (import CD/2007) ★★★★★ |
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先日初来日を果たし、Meleeのオープニング・アクトとして素晴らしいパフォーマンスをみせたニューヨークの新進シンガー・ソングライター。これが ビュー・アルバムとなる。珍しく、アルバムを聴く前に生のパフォーマンスを体験したので一層そう感じるのだと思うが、最小の音数で表現と楽曲のバラエティをみせていたライヴと比較すると、最初妙に音がゴージャスに聴こえた。が、実際オーバー・プロデュースということは全くなく、聴きこむとフォーク調、 オルタナティヴ・ロック調、ソウル調etc.と幅広いタイプの楽曲を、楽曲が求める自由度の高いアレンジで包んだ実に完成度の高いアルバムであることがわかる。全曲本人の手による楽曲も、美しく切なくポップなメロディを備えた名曲ばかり。時にジェフ・バックリーを思わせる艶のある歌声に、"クラシック"な雰囲気を湛えたルックス。一方でサウンドにはモダンなエッジも備えており、バランス感覚も文句無し。傑作。 (2/8/2008) | ||
「Matt White」 Live Review(2008) |
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+ no.475 + | ||
The Hooters/Time Stand Still (import CD/2007) ★★★★☆ |
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とにもかくにもオープニングの"I'm Alive"が凄い。ど真ん中ストレートの楽曲構成、1度聴いたら頭から離れないキャッチーな歌メロと歌詞、メリハリの効いたアレンジ。紆余曲折を経た大ヴェテラン・バンドの再スタートを飾るポジティヴィティ溢れたこの曲は、Hootersによる高らかな姿勢表明である。「Nervous Night」のような洗練と土着が入り混じった独特の音は聴けないし、大きなサウンド面での新機軸はないのだが、過去のアルバムの美点を活かしつつ更にルーツ・ミュージックへの深度を深めた楽曲は、どれも他のどこでも聴けないHootersのアイデンティティが詰まった曲ばかり。特に印象に残ったのは前述した"I'm Alive"や"Time Stand Still"といったポップ・センスが発揮された曲。そして憂いを帯びたメロディが美しいバラード調"Until You Dare"だが、サザン・ロック・テイストを湛えた7分の長尺曲"Free Again"も新鮮でライヴで盛り上がりそう(ジャケットに記されているように、"Free Again"がアルバムのラストの曲だが、実際は11曲めにボーナス・トラック扱いの"White Jeans"が収録されている) ドン・ヘンリーの"Boys Of Summer"のカヴァーは、オリジナルにより陰影をつけたアレンジで、歌詞の世界を上手くとらえており、予想したよりずっと楽しめた。 (2/8/2008) | ||
「Hooters」 Disc Review(2006) |
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+ 474 + | ||
Counting Crows /Recovering The Satellites (import CD/1996) ★★★★ |
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"Angels Of Silences" "Daylight Fading" "A Long December" "Have You Seen Me Lately?"と4曲のシングル・ヒットを生み、アルバムも全米no.1を記録したセカンド・アルバム。実は、当初私このアルバム好きじゃなかったのだ。1stアルバムとがらっと変わり、アグレッシヴにシンプルに疾走する先行シングル"Angels Of Silences" そしてギル・ノートンによるラフでモダンな(当時でいう)空気を発散するギター・サウンド。泥臭いルーツ音楽を基調に、矯めの効いたサウンドでアダム・デュリッツのエモーショナルなヴォーカルを聴かせた1stアルバムの美点をあまりに捨て過ぎではないかと思っていたのだが、久々に聴いてみると悪くない…どころか、アイデンティティを保持しつつ、意欲的なチャレンジをみせた名作に思えるから不思議なもの(汗) アメリカン・ロックの遺産を継承しつつ、時代と並走するというバランス感覚が自然体で生み出せており、またアダムのヴォーカルも曲の持つ自然なコマーシャリズムに同調するようによりメロディアスに響いておりとても心地よい。楽曲のバラエティも豊かだ。 (2/16/2008) | ||
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