February 2009

 + no.532 +
Quietdrive/Deliverance
Quietdrive/Deliverance
(import CD/2008)

★★★★☆
  シンディ・ローパーのカヴァー"Time After Time"がスマッシュ・ヒットを記録した「When All That's Left Is You」(2006)に続くニュー・アルバム。インディーズ・レーベルMilitia Groupへ移籍し、より自由度の高い環境で作成したのがはっきりプラスに出た、「When All〜」の流れを汲みながらも数段パワー・アップした内容である。全曲ハイ・クオリティ。これは傑作だ。ケヴィン・トラッケンミラーの甘さと張りを備えたエモいヴォーカルによって歌われるキャッチーなメロディが最大の魅力だが、それを支えるギター・リフ、リズムに対するアイディアがこのバンドは豊富であり、曲調が多彩ながらスピード感を決して失わないのが素晴らしい。これは2月の来日公演でも確認できたが、最後まで全く飽きさせず一気に聴かせる優れたメロディとメリハリを生むことができる人たちなのだ。近い将来、ジャンルを超えたもっとメジャーな存在になるだろう。  (5/1/2009)
「Quietdrive」
Live Review(2009)
 + no.531 +
Hey Monday/Hold On Tight Hey Monday/Hold On Tight
(import CD/2008)

★★★☆
  月にFall Out Boyのオープニング・アクトとして初来日を果たし、元気一杯のライヴを見せてくれたHey Mondayのデビュー・アルバム"Banglesバージョン"の"A Hazy Shade Of Winter"を想起させるリーダー・トラック"Homecoming"をはじめとして、紅一点カサディー嬢の伸びやかでハリのあるヴォーカルをフィー チュアしたパワー・ポップが並んでおり、実に爽快だ。メロディアスなバラード"Candles"のような曲もあり、アルバムに起伏をもたせようとの意識もみえるが、今後は楽器隊がどう自分の色を主張していくかが課題だろう。  (3/28/2009)
「Hey Monday」
Live Review(2009)
 + no.530 +
Panic At The Disco/...Live In Chicago
Panic At The Disco
/...Live In Chicago

(Japanese CD+DVD)
★★★★
  複雑な構成とエモいメロディックな歌メロがバランスよく噛み合った1stアルバム。そしてクラシック・ロックへの情景をストレートなサウンドで表現した2nd。何れもクオリティは高いものの、あまりに性質の異なる音楽がどうライヴで纏めあげられるのか。ぎこちなく、全体の流れも破綻されてしまっておかしくなるのでは。そんな疑問はこのバンド初のライヴDVD+CDで一掃された。卓越した演奏力で、多彩な楽曲群をスムースな流れで繋げてゆくこの若者たち。いや、もう"老成"という言葉が浮かぶほど完成されているが…。派手な演出をせず控えめのステージも好印象で、バンドと楽曲の魅力そのものがしっかり伝わる。画像がやや暗めなのが残念だが、この落ち着いた雰囲気は意図的なものかもしれない。  (5/1/2009)
「Panic At The Disco」
Music Review(2008)
 + no.529 +
The Feeling/Come Home
The Feeling/Come Home
(import DVD/2008)

★★★★☆
  素敵なバンドだなあー! Feelingは、これまで音を聴くばかりで、映像はビデオ・クリップを何曲か見たくらいでほとんど気にしていなかったのだが、この初のDVD作品を見てバンドの持つ魅力とポテンシャルにすっかり魅了されてしまった。音楽の核にあるのは、70年代後半〜80年代の産業ロックや AORにも通じる、爽やかで親しみやすいメロディ。しかし、CDを聴いただけでは時に少々"スタイリッシュ"過ぎるきらいもあるその音楽は、映像を伴うと意外なほどの肉感的エネルギーとパワフルさを持って、ぐいぐいと迫ってきた。思ったよりずっと男らしく骨太なバンド。メインのロンドンでのライヴ。俳優キーファー・サザーランドをナレーターに迎えたツアー・ドキュメンタリー。インタピュー。プロモ・ビデオ集等々、全193分のボリュームたっぷりの内容だ。  (5/1/2009)
 + no.528 +
The Gabe Dixon Band
The Gabe Dixon Band/S.T.
(import CD/2008)

★★★★☆
  オープニングの"Disappear"からその美しい旋律に惹きこまれ、思わず涙がこぼれそうになる。知る人ぞ知る名ピアニスト/ヴォーカリスト・ゲイヴ・ディクソン率いるトリオThe Gabe Dixon Band、2002年のメジャー・レーベル第1作「On A Rolling Ball」以来6年振りとなる新作は、バンドの持つメロディ・センスが如何なく発揮された傑作だ。「On A Rolloing Ball」にあったジャジー風味、ソウル風味は薄まり、ポール・マッカートニーやベン・フォールズに通じるゲイヴの甘い歌声により歌われる叙情メロとピア ノを活かす、フォーキーでアコースティックなバッキングで統一されている。そこかしこに見られる、セピア色の70年代の風景。確かに音楽的に新しいものは皆無だが、このタイムレスなメロディの美しさには堪えられない。  (3/28/2009)
 + no.527 +
Honey Honey/First Rodeo
Honey Honey/First Rodeo
(import CD/2008)

★★★★
  ジュード・コールとキーファー・サザーランドによるレーベル"Ironworks"所属の、ヴォーカル&バイオリンのスザンヌ。ギター&ドラムスのベンによる男女デュオ。ライヴも2人だけでこなし、ベンはバスドラを足で踏みながらアコースティック・ギターをプレイする。トラッド、フォーク・ロックを基調にしたアコースティックなサウンドであるが、"Littel Toy Gun"のように性急なパンク・ロック的な曲調もあり、かなりの懐の深さと柔軟性を感じさせる。キュートさと艶やかさを兼ね備えたスザンヌのヴォーカルが実に魅力的で、バラード系の曲でも、ロックした曲でもキャッチーな歌メロがしっかり印象に残る。バイオリンも良いアクセントになっている。スザンヌ、ベンとジュード・コールによる共同プロデュース。  (5/1/2009)
「Honey Honey」
Jude Cole(Discography)

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