Wolfmother
at Liquidroom Shibuya Jan 30 2007

- Set List -

1.Dimension
2.Pyramid
3.Apple Tree
4.White Unicorn
5.Love Train
6.Where Eagles Have Been
7.Witchcraft
8.Tales
9.Woman
10.Mind's Eye

<Encore>
11.Vagabond
12.Colossal
13.Communication Breakdown
14.Joker & The Thief


Andrew Stockdale: vocals/guitar
Chris Ross: bass/keyboards
Myles Heskett: drums
  これぞロック、という飾り気のない生な音。とかく70年代の偉大なバンド達と比較される(というか私もついしてしまう)Wolfmotherであるが、彼らが先人達から受け継いでいる最大のものは、音楽スタイルうんぬんでなく、このプリミティヴな音そのものではないのかと思い至ったのであった。飾り気のない、直球勝負の実にパワフルなバンドである。前座のWolf&Cubのライヴが終了し、スタッフの「アゥ〜!」という狼の雄叫びに導かれてメンバー3人がステージに登場。フィードバック音が響き、アルバム同様"Dimension"からショウはスタートする。それほど劇的なはじまりではなかったが、数十秒足らずでバンドの演奏の安定感はしっかと伝わってきた。音の重さも十分。アンドリューの声もアルバムで聞けるあの独特のやや引きつった響きを持ちながら、パワフルにメロディを歌い上げている。上手い。とても3ピースとは思えない密度の濃い音だ。ギター・ソロ・パートはCDバージョンよりかなり引き延ばされている。エンディングはそのまま"Pyramid"へ。シンプルな反復リフが主体となりつつも、キャッチーでノリのよい曲である。イントロの"Whoo Whoo"というコーラスにファンは即座に反応。ブリブリいうクリスのベース・ランが実に心地よい。中間部、ここでクリスのキーボード・パートが登場(私がいるフロアやや後ろよりの場所からは、キーボードは位置が低すぎて見えないのだが…)  この曲では、ベース、キーボード共テクニック的にはそれほど難易度は高くなさそうだが、"見せ方"をちゃんと意識しながらベース→キーボード→ベースとパートを入れ替えるクリスのメリハリのつけ方が非常に大きな役割を果たしている。アンドリューのギター・ソロが終わった後、ベースに持ち変えるクリスの動作の素早いこと!  ここでコニチハTokyoとアンドリューから挨拶が入る。ライヴが終わってから気付いたことだがWolfmotherのライヴはMCが非常に少なく、曲と曲の間に間を空けずどんどん進めていくため、実にテンポがよい。"Dear Sir Can You Remember Me"のアンドリューの歌いだしでスタートする"Apple Tree"は性急なビートのロックンロール。シンプルな8ビートが心地よく身体に響く。マイルズはプレイ面でもルックスでも派手さはない、地味めなプレイヤーだが、そのタイトなプレイとやや固めのドラム・サウンドはとても魅力的で、Wolfmotherサウンドのボトムをがっちり支えている。4曲めは個人的フェイバリットの1曲"White Unicorn"  イントロはアンドリューの70'sチックな良い意味でラフ、間の多いギター・リフとクリスのこれまたレトロなキーボードのコンビネーション。ブリッジでマイクはベースに持ち替え、終盤のインプロビゼーション的展開では再び鍵盤に指を。あ、クリスが乱暴にキーボードを斜めにしたのでやっとキーボードの姿が見えた(笑)  Wolfmotherのキーボード・テクはいろいろ気を使って大変だろうなぁ…などと。アンドリューの、オジー・オズボーンの声を早回しにして若々しくしたような声もインパクトがある。アンドリューの「次の曲はマイルズのスペシャル・イントロダクションでスタートだ」とMC。マイルズはビートを刻みながら「イッショニ・オフロニ・ハイロ。イッショニ・オフロニ・ハイロ♪」と繰り返す  ど、どこで覚えたんですか、その日本語(笑)  「イッショニ・オフロニ・ハイロ」の軽快な(?)ビートは"Love Train"のイントロへ。アルバムの中では特に異質なタイプの曲といえるが、グルーヴィでキャッチー、Wolfmotherのポップ・センスが発揮された名曲といえるだろう。踊らずにはいられない!空気は一転。クリスの静かなキーボードの音色とアンドリューのアルペジオによるイントロが幻想的な世界を演出する"Where Eagles Have Been"はLed Zeppelinが現代に蘇ったような(あ、また比較しちゃった(笑))大作である。クリスは、ベースにキーボードにと大忙し。後半ダイナミックに疾走するパートも'70sロックのマナーにのっとった感じだが、これだけ起伏のある曲をギターを弾きながらテンションを変えながら歌い上げるアンドリューは実に大したものだと思わせる。"Whichcraft"はラフで重いリフとちょっとダークなメロディのコンビネーションがBlack Sabbathを連想させる。が、リズムはSabbathとは全くの別物。この辺のパーツの組み合わせ方がWolfmotherの個性だろう。Wolfmother流パワー・バラードとも呼べるだろうか、"Tales"はやはり60〜70年代の音楽を想起させるアレンジが施された、幻想的でちょっと浮遊感のある実に美しい曲であり、この日最も印象に残った1曲であった。アンドリューのエモーショナルなヴォーカルが素晴らしい。クリスのキーボードの音色の選び方も絶妙だ。勿体ぶるようなギター・イントロではじまった"Woman"…ここで会場内は一気に爆発する。多くの腕が突き上げられ、フロア前方ではついにクラウド・サーフィンも起こった。思わず血が滾るようなアグレッシブなギターにリズム。張りがあり、CD同様高音も完璧にコントロールしているアンドリューのヴォーカル。カッコよくてクラクラする。後半、ジャム的なインストゥルメント・パートに展開し、アンドリューがギター、そしてクリスがキーボードで熱いソロを披露。マイクはグワっと小さなキーボードをスタンドごと掴み、45度に傾けながら弾いているので、ついに私の位置からもキーボードとクリスの指先が明らかに(笑)  いやいや、このアグレッシブさ、凄いです。プログレッシブ・ロックぽくもあり、サイキデリックでもあるインストは10分以上続いたのだろうか。広がりのある音の渦に揉まれてボーっとしていると(実は少し疲れた((苦笑))、それはいつの間にか本編最後の"Mind's Eye"へと繋がった。このライヴならではの構成に巻き起こる拍手。トリオとは信じられないほど厚みのあるサウンドは曲の持つダイナミズムを更に何倍にも増幅し、「心の目を見てみるんだ」という人間の本質に迫るような深いメッセージを伝えていた。うっとり…というか半ば放心状態の私は、後半切り込んでくるマイクのキーボード・ソロにハッと我に返る。こういうのをエモーショナルとかドラマティックとかいうのだろう。
  観客のアンコールの声に程なくして再び現れたメンバーがプレイしたのは、「Wolfmother」アルバム中最もレイドバックした、カントリー色の強い"Vagabond"  リラックスしたサウンド。アンドリューの抑え目の歌い方が味わい深い。しかし、改めて生でこうして「Wolfmother」の収録曲を聴くと、その音楽の意外なほどのバラエティに驚かされるなあ。その、落ち着いた空気を裂くように、ブ厚い音の壁がアタックしてくる"Colossal"が登場。これもロック・クラシックの美点を濃縮したような秀逸な曲で、やはり後半インストゥルメンツ一丸となって爆走!  Led Zeppelinの"Communication Breakdown"は、事前に情報を得ていたので残念ながら私にとっては"サプライズ"ではなかったのだが、その「Zepならお手の物」といわんばかりの3人の安定感のあるプレイには感銘を受けた。勿論ロバート・プラントほどではないものの、ソウルフルで伸びのあるヴォーカルを聞かせながらあの細かいギター・フレーズを刻むアンドリューのパフォーマンスは特に目を引いた。後は…そうか、この曲が残っていた!  "Joker & The Thief"  楽しみにしていたファンはやはり多かったようで、再び場内のボルテージが一段上がる。トリオ編成。ギター、ドラムス、ベース+キーボードという編成を最大限に活かし、コンパクトな中に様々な要素を詰め込んだヘヴィ・ロックで、イントロ、リフ、メロディ、コーラスと全てがキャッチー。クラシック・ロックの強い影響を伺わせながらも、現代的なソリッドさとスピード感を備えた、Wolfmotherの目指している音楽性が端的に現れた名曲といってよいかもしれない。カッコ良かった!!
  こちらでも書いているように、個人的には手放しで絶賛…というわけでもなかったデビュー・アルバム「Wolfmother」であるが、ライヴで聴くその楽曲は全てがCDより何倍ものインパクトを与えてくれ、また秀逸なライヴ・アレンジが楽曲の多様性も浮き彫りにしていた。この日は「Wolfmother」の収録曲13曲を全てプレイ。アルバム1枚でこれだけメリハリのあるショウが出来るんだから、次回の来日はもっと凄い内容になるんじゃないかな。  (2/3/2007)
Wolfmother/Wolfmother

Wolfmother
/狼牙生誕!
〜凱旋祝限定版!!

(CD+DVD)

- CD -
1.Dimension
2.White Unicorn
3.Woman
4.Where Eagles Have Been
5.Apple Tree
6.Joker & The Thief
7.Colossal
8.Mind's Eye
9.Pyramid
10.Whitchcraft
11.Tales
12.Love Train
13.Vagabond

- DVD -
1.Woman
2.Mind's Eye
3.White Unicorn
4.Love Train
5.Joker & The Thief
Live Review
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