July 2008(no.497〜)

 + no.500 +
Judas Priest/Nostradamus
Judas Priest/Nostradamus
(import CD/2008)
★★★★
  Judas Priestを聴く度、その歴史を辿る度頭を過る、へヴィ・メタルとは何か? 様式美とは何か?という問に、改めて答えを突き付けられた感じだ。メタル・ゴッド3年ぶりのニュー・アルバムは、かのノストラダムスの生涯を描いたコンセプト・アルバム。CD2枚組の大作である。ロブ・ハルフォードの中音域の魅力、アグレッションよりは表現力を重視したミディアム・テンポの楽曲群は、オーケストラも導入した荘厳なアレンジをもって、ドラマティックにストーリーを綴ってゆく。インストゥルメンツのスリリングさは控え目。展開美も少ないが、その音は実に濃密で味わい深い。メンバーがフィジカル面も考慮しつつ、アイディアと経験値を注ぎ込んだのが伺える。結局、へヴィ・メタルの様式美とはJPのわかりやすい部分だけを抽出したものであり、JPは自身の過去をフォローしつつも、常に実験精神を忘れない真のイノベイターであったのだ。 (8/3/2008)
「Judas Priest」
Disc Review(2004) / Live Review(2005) / Disc Review(2005)
 + no.499 +
Journey/Relelation Journey/Revelation
(import CD/2008)
★★★☆
  新たにアーネル・ピネダをリード・ヴォーカリストに迎えた新生Journeyの第一弾アルバム。メンバーを魅了したアーネルの伸びやかなヴォーカルは、その声質、伸びやかさは歴代ヴォーカリストの中でも随一で、アルバム全編に渡って心地よい空気を届けてくれる。しかし、スムースではあるがいまいち個性に欠けるアーネルのヴォーカルと、総じてキャッチーでメロディアスではあるがパンチ不足の楽曲群のコンビネーションが淡白な印象を残すのも否めない。アーネルが作曲に関わっていないこともあるのか?S・ペリー、S・オウジェリー時代にあった、ヴォーカリストと楽器隊の間の化学反応も感じられず、"特A級ロック・バンドの楽曲を、器用なヴォーカリストが柔軟に歌い上げた良質のメロディック・ハード・ロック"に終わっているのが残念。70〜80年代ならこれで良かったかもしれないが、90年代以降、Journeyに影響を受けた多くのバンドが、同路線でもっと強力なアルバムを作っているだけに…。(8/3/2008)
「Journey」
Disc Review(2004) / Live Review(2004)
Disc Review(2005) / Disc Review(2006)
 + no.498 +  
Kansas/Two For The Show
Kansas
/Two For The Show
(Legacy edition)

(import CD/2008)
★★★★☆
  1980年代以降も数々の名作を送り出してきたKansasであるが、各メンバーのアイディアと力量がフルに発揮され、それがユニットとして完璧に統合され、凄まじいまでのエネルギーを発散していたのはデビューからこのライヴ・アルバムまでの時代だ。デビュー・アルバム「Kansas」(1974)で既に盤からこぼれ落ちそうなほどに渦巻いていたアイディアは、アルバムを重ねるごと幅を広げ、同時に統合されていく。コマーシャリズムも自然に身につけ、セールス面でも実力面でもトップ・バンドのレベルに達したKansasが、音楽の多面性と技量の高さを見せつけた1970年代の集大成的なアルバムがこの「Two For The Show」といえる。「Leftoverture」(1976)、「Point Of Know Return」(1977)と傑作を連発した後の1977〜1978年にかけて各地でレコーディングされた音源であり、緊張感に満ちた(音源修正なしの!)凄まじいプレイが堪能できる。今年再発されたLegacy EditionはCD2枚組。オリジナルのCDではカットされていた"Closet Chronickles"に加え、CD2には10曲もの未発表曲が収録されている。(8/3/2008)
「Kansas」
Disc Review(2005)
 + no.497 +
Chicago/Stone Of Sisyphus  Chicago/Stone Of Sisyphus
(import CD/2008)
★★★
  1993年にレコーディング、翌94年にリリースを予定されながら、お蔵入りになってしまったChicago22枚めのオリジナル・アルバムが14年もの時を経てついに正式リリース。お蔵入りになった理由は、より商業的な売れ線の音を求めた、当時Chicagoが在籍していたレーベルリプリーズの親会社ワーナー・ブラザーズとバンドとの音楽性の対立であったということだが、それがよく伺える実験的要素が盛り込まれた多彩な内容になっている。収録曲のほとんどが、これまでメンバーのソロ・アルバムやChicagoのベスト・アルバム等に正式収録されていた曲なので、Chicagoファンなら以外に新鮮味は少ないかもしれない。80年代から、「21」(1991)にかけて築いた洗練されたAOR調に、ルーツ回帰したような溌剌としたホーン・サウンドを配したロック・チューン。更にラップ調ヴォーカルをフィーチュアした"Sleeping In The Middle Of The Bed"のような実験的な曲も収録し、バラエティは十分なのだが、意外なほどアルバムにメリハリが感じられないのは、プロデューサーのピーター・ウルフによるスムースで洗練された音作りに依るところが大きいだろう。これを、まとまりが良いととらえるか否かで評価は別れると思うが、個人的にはバラード系以外の曲は、曲の本質が十分引き出されたアレンジが施されていると思えなかった。(8/3/2008)
「Chicago」
Disc Review(2006)
  

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