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Disc Review |
旧譜、新譜問わず、お勧めのCD/DVD作品を紹介します。
新譜(おおよそ3ヶ月以内にリリースされた作品)には
マークがついています。
★は管理人のお勧め度で、星5つで最高。
2つで大体平均点と考えてください(☆は1/2点)
※2003年9月以前のCDレビューはこちらです。 |
2005年
1月 / 2月 / 3月 / 4月 / 6月 / 7月 / 8月 / 9月 / 10月 / 11月 / 12月
2006年
2月 / 3月 / 4月 / 5月 / 6月 / 7月 / 8月 / 9月 / 10月 / 11月 / 12月
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2006年 1月(no.272〜) |
+ no.277 + |
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The All American Rejects
/Live From Oklahoma
...The Too Bad For Hell DVD!
(import DVD/2003)
★★★★ |
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さて、早くもあと数日に迫った"個人的2005年ベスト・バンド"The All American Rejectsのライヴですが、これまた先日のリック・スプリングフィールドと同様、まだぎりぎりまで行けるか微妙でして…。こうやって折角DVDとかDVDの予習しても、見れなかったら虚しいなあ(涙) 幸運にも行けた暁には、極力早くライヴ・レビューをアップしますので乞うご期待。おっさん、若人に混じってクアトロで頑張ってきますよー(笑) (1/7/2006) |
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+ no.276 + |
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Molly Hatchet
/Warriors Of The Rainbow Bridge
(import CD/2005)
★★★☆ |
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80年代後半にMolly Hatchetが一度解散するまで、バンドのブレイン的存在であったデイヴ・ハルベック(ギター)のインタビュー記事を某所で読んだ。その中で特に面白かったのがREO
Speedwagonの前座を務めた時の話。前座ながら完全にメインのREOをパフォーマンスで"食って"しまったMolly HatchetがREOサイドと険悪な雰囲気になり、しまいにはライヴの「音を下げてくれ」と要求されたというほとんど"Manowarちっく"なエピソードというより武勇伝であるのだが(笑) この新作におけるひとつのドラマは、そのデイヴが前作「Best
Of Re-Recorded」(2004)まで在籍していたラス・マックスウェルに代わり、18年ぶりにバンドに復帰していることである。といってサウンドが初期のそれに急に戻ってしまうことは当然なく、ボビー・イングラム(ギター)とフィル・マコーマック(ヴォーカル)主導による、重厚なサザン・ハードロック路線がしっかり受け継がれている。そう、サザン・ロックが基本的に得意でない私がこのバンドを好きなのは、デイヴ・ハルベックが言うようにMolly
HatchetはLynyrd SkynyrdやThe Allman Brothers Bandにはない「ハードなエッジ」を持っているからなのだが、初期と現在の音楽性を比較すると、初期が"ハードなサザン・ロック"だったとすると、現在のMolly
Hatchetはよりメタリックな"サザン・ロック的アレンジを盛り込んだハード・ロック"に自然なかたちで変化しているといってよいだろう。目新しさこそないものの、フィル・マコーマックの迫力あるヴォーカルと、スリリングなツイン・リード・ギターを軸にした楽曲は変わらず破壊力抜群。とても活動30年を迎えようとするバンドとは思えないエナジーに満ちている。"Flames
Are Burning"や"Rainbow Bridge"にみられるサザン・ロック・マナーにのっとった展開美ももはや伝統芸。 (1/20/2006) |
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+ no.275 + |
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Deep Purple/Rapture Of The Deep
(Japanese CD/2005)
★★★ |
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バンドの持つ多様性を曲毎に示しつつ、要所でサウンドのエッジを際立たせアルバムに起伏を産んでいた「Bananas」と比較すると、ミディアム・テンポの楽曲メインに実験的要素の少ないアレンジで聴かせる本作は、突出した楽曲がないのも相俟って地味目に響く。しかし、曲のストラクチャーもアレンジも全体的にクラシックなブリティッシュHRの雰囲気を伝えているものがほとんどの為、「Bananas」よりこっちのがとっつき易いというベテランのファンは多いはず。スリルは感じられないが、ポップなメロディを配した親しみやすい楽曲を、余裕たっぷりのプレイ/歌唱で聴かせるバンドの存在感は流石。 (1/20/2006) |
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+ no.274 + |
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Deep Purple/Bananas
(Japanese CD/2003)
★★★★ |
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そりゃもうこのバンドの偉大さは理解しているしつもりだし、21世紀を迎えてなお衰えぬクリエイティヴィティと、コンスタントなツアーを続けているタフさにも恐れ入るしかない。が、70年代の彼らに衝撃を受けるには、私は彼らが影響を与えた彼らの後継者達の音楽を山ほど先に聴きすぎたし、リアル・タイムの彼らに興味を持つには、90年代以降のアルバムにインパクトが足りなかった(特に「The Battle Rages On(1995)」はDPに興味を失わせるに充分の凡作でしたねえ…) そんな私がこのアルバムを手にとるに至ったのは、たまたま良い評判を聞きつけたからであるが…いや、これは本当に驚いた。と、同時に自分が何も知らず過小評価していたのをメンバーに侘びたい気になった。この間の抜けたようなジャケット、ジョン・ロードに変わってドン・エイリー加入(出来すぎの人事と考えるか、冷静に考えればこの人くらいしかいない、と考えるかが微妙なところだ(笑))と、ファンでも一見&スルーするに充分な情報を備えてるのでは、とさえ思えるのだが、聴いて驚く。非常に楽曲が良いのだ。アルバムの中身が濃いのだ。そりゃ、70年代のDPが持っていた各楽器が過激なまでにせめぎ合って生み出すダイナミズムとドラマ性…どころか"ハードロック"的要素も少なくなりつつあるのだが、経験という"ダシ"を円熟という名の鍋で煮込んだ多彩な名曲が次々に飛び出してくるのだから。各御大とてもよい仕事をしているのだが、特になるほどーと新鮮味を覚えたのが久々に聴くギランの声。一時期は、昔のような声の張り・伸びを失ったにもかかわらず、同じテンションでシャウトしているのが裏目に出ていたが、ここへきて新たな声を見つけたようでその無理せずナチュラルに聴かせるヴォーカル・スタイルが非常に心地よい。で、そのギランのスタイルに合ったバラエティに富んだ佳曲をいくつも書けるんだから、ハードさが足りないとか、早い曲がないなんて今のDPに不満たれるのは意味がないのである。ずしりと重い王道HR"House Of Pain" べス・ハートのヴォーカル・ハーモニーを配した味わい深いバラード"Haunted" 歌詞があまりに素晴らしいブルージィなミディアム"Walk On" カントリーのシャッフル調で始まり、ハッと思わせる新鮮な展開をみせる"Picture Of Innocence"(よく出来たタイプの違う楽曲2、3曲を折衷した感じ) プログレ・ハード風の展開をみせる"I Got Your Number" 疾走感のあるアルバム・タイトル・トラックではスティーヴ・モーズとドンの流石!と唸らせるソロの掛け合いも聴ける。これから私が死ぬまでの間、かなりの回数付き合うことになるアルバムになりそうだ。しかしひとつだけ。CCCDなのが悲しい…。 (1/7/2006) |
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+ no.273 + |
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Lindsey Buckingham/Live In Concert
(import DVD/2005)
★★★★ |
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リンジー・バッキンガムの3rdソロ・アルバム「Out Of The Cradle」(1992)がFleetwood Macのどのアルバムよりも素晴らしいと考える、どころかロック史に残る傑作と信じている私は、Macよりソロ活動を断然期待するひとりなのだが、流石に3rdアルバムから12年も経ってしまうと期待も記憶へとかたちを変えてしまうというか(汗) まあ、Macの「Say
You Will」(2003)が非常にリンジー色の濃いアルバムだったからね。Macとソロにさほど垣根はないというのも、この「Say You Will」の曲を4曲収録した初のソロ・ライヴ映像は良く表しているのでありました。アメリカPBS曲の音楽番組Soundstageで昨年9月に放送されたものを編集したDVD。外見こそ流石に老けたものの、セクシーな歌声と、繊細でありながらスリリングなギター・ワーク("Big
Love"はいつ聴いてもスゴい!)も健在。派手な演出は一切なく、素晴らしい楽曲群を優れたテクニックで披露した正しくアダルト・オリエンテッドなライヴであり、じっくり音楽に浸ることができる。「Out
Of The Cradle」の曲が1曲もないのは不満だが、最大のヒット曲"Trouble"は聴けるし、新曲(と思う)も3曲聴けるし、スティーヴィー・ニックスがゲストで出てきて"Never
Going Back Again"と"Say Goodbye"と新旧のMacチューンをデュエットしてくれるしで最後まで飽きさせないのでオーケーです。オリジナルはテクノロジー(シンセ)の塊だった"Go
Insane"も、イントロを聴いただけではちょっとわからないほどアレンジされておりハッとさせられるし。ちなみに、キャメロン・クロウ監督の映画「Elizabethtown」のサウンドトラック・アルバムに収録された"Shut
Us Down"はここには収録されておらず。やっぱりサウンド・トラックCD買わないと駄目かなっと。 (1/3/2006) |
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+ no.272 + |
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Journey/Live In Houston 1981
Escape Tour
(import CD+DVD/2005)
★★★★☆ |
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フェイバリットはやっぱり「Escape」(1981)だけど、「Escape」より重視で哀愁のメロディの魅力が希薄な「Frontiers」(1983)よりは断然「Arrival」(2000)の方が好きだなあ…という私は、過去何度か書いたようにスティーヴ・オウジェリー擁護派の人間であります。がっ。「Greatest
Hits Live」(1998)、「Greatest Hits DVD 1978-1997」と、過去の作品でコマ切れには聴くことのできた1981年〜スティーヴ・ペリー在籍時の文字通り全盛期のライヴ映像(と音源。CDのみ最後に"The
Party's Over(Hopelessly In Love"を追加した全19曲)。これを見ていたら、未だこの時のラインナップに拘るガチンコ・ファンの気持ちがわかるような気がした。そして、ペリーが何故あれほど他のミュージシャンにリスペクトされるのもはっきり理解できた。音程を外さないなんてのは当たり前で、原曲を適度な"遊び"を持ってエモーション豊かに聴かせるペリーのヴォーカルの素晴らしさは鳥肌ものだ。完成度の高い楽曲群を、アルバム以上のダイナミズムを持ってスリリングに聴かせる各メンバーのプレイはもちろん素晴らしいのだが、無意識のうちに、未だ生で拝んだことのないペリーの姿ばかり目で追っている…。今更ながら、ほんとに"凄すぎた"んですね、昔のJourneyって。ああ、このラインナップでのライヴを体験した人が羨ましい。DVDにはボーナスとして、当時のメンバーのインタビューと「Escape」アルバムのTV・CMも収録しています (1/20/2006) |
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