Disc Review
旧譜、新譜問わず、お勧めのCD/DVD作品を紹介します。
新譜(おおよそ3ヶ月以内にリリースされた作品)には
マークがついています。
は管理人のお勧め度で、星5つで最高。
2つで大体平均点と考えてください(
は1/2点)
※2003年9月以前のCDレビューはこちらです
2004年
1月 / 2月 / 3月 / 4月 / 5月 / 6月7月 / 8月 / 9月 / 10月 / 11月 / 12月

2005年
 1月 / 2月 / 3月 / 4月 / 6月 / 7月 / 8月 / 9月 / 11月 / 12月

2005年 10月(no.244〜)
 + no.256 +
Nanci Griffith/One Fair Summer Evening...Plus!
Nanci Griffith
/One Fair Summer Evening...Plus!

(import DVD/2005)

★★★★☆
  CDストアのカントリー/フォーク・コーナーを端から探索していて"たまたま"発見。即購入。以前から買おうと思ってすっかり忘れていたんだよねー。オリジナルは1988年にリリースされ、その後DVD化もされたライヴ作「One Fair Summer Evening」(同名のCDもあり)に、"I Knew Love"(「Little Love Affairs」(1988)収録)  "It's A Hard Life Wherever You Go"  "I Don't Wanna Talk About Love"(以上2曲「Storms」(1989)収録) "Late Night Grande Hotel"(「Late Night Grande Hotel」(1991)収録)   "Well...All Right"(バディ・ホリーのトリビュート・アルバム「Not Fade Away」(1996)収録)と5曲のプロモクリップをボーナスとして収録した新装版だ。本編のライヴは画質はお世辞にも良好とはいえないが、何せ日本ではほとんど動いているところを見る機会のないナンシーのこと。全ての場面と表情が新鮮だ。語りを交え、観客とコミュニケーションをとりながら、リラックスしたムードでライヴを進行するナンシーであるが、一旦歌い始めるとその清潔度120%の煌くような歌声が一瞬にして空気を変える。オープニングの"Once In A Very Blue Moon"のブリッジ・パート…ナンシーが声のトーンとヴォリュームを上げるところで思わず背筋がゾクゾクしたよ(CDでは何回も聴いてるんだけど)  やっぱり並みのシンガーじゃないわ。PVは全て初見でしたが、モノクロ画像がとても美しい"I Don't Wanna Talk About Love"と、曲の世界を絶妙に映像化した"Late Night Grande Hotel"(このPVでのナンシーは特に美しい)が特に素晴らしいと感じた。ところで、「Flyer」(1994)アルバム収録曲のPVって存在しないのかな?  (10/29/2005)
 + no.255 +
Ric Ocasek/Nexterday
Ric Ocasek/Nexterday
(import CD/2005)

★★★
  どこか間の抜けたような、しかしじっと見ているとダークな感じにも思えてくるいかにもリック・オケイセックらしいユニークなジャケットだが、アルバムの内容も非常に"らしい"  陰りを帯びつつ、耳に絡みつくようなポップ・センスは健在で、というか驚くほど昔と変わらず、ファンなら安心して楽しめる作風になっている。盟友グレッグ・ホークス(Key)ももちろん参加。"Come On"のメロディやアレンジなんかは、Carsを思わず連想する人も多いはず。ただ、楽曲のクオリティは十分平均点をクリアしているんだけど、サウンドの弾け方や歌メロの練り具合では、ビリー・コーガンもゲスト参加した前作「Troublizing」(1997・もう7年前!)の方が上だし、楽曲のキャッチーさは「Fireball Zone」(1991)に譲るし、アルバム全体のドラマの作り方(構成)は「Quick Change World」(1993)が良かったなあ…と、以外や個人的にはリックのソロ作品の中で下の方にランクされるアルバムになってしまったのであった。ただ、"Very Cars"だった1st、2ndアルバムと本作を比較するのはもはや意味がないとも思うけれど。持ち得る強力な個性に磨きをかけ、誰も真似できない地点まで到達した、円熟を極める意欲作。 (10/22/2005)
 + no 254 +
Natalie Merchant/Retrospective 1990-2005
Natalie Merchant
/Retrospective 1990-2005

(import CD: Deluxe Edition/2005)

★★★★☆
  ナタリー初のソロ・アルバム「Tigerlily」は1995年にリリースされている。ナタリーの10.000 Maniacsにおける最後の(スタジオ)アルバム「Our Time In Eden」(1993)とは全く対照的に、装飾を排したシンプルで生々しいサウンドと、オーガニックなリズムの上で人間ナタリー・マーチャントをくっきり浮かび上がらせる、長きに渡り在籍したバンドを離れたアーティストの第一作としては理想的な内容の作品であった。が、この方向性は予想していたとはいえ、あまりに「Our Time In Eden」に入れ込んでいた私が、ソロ・アルバムの音楽性に馴染むのに時間がかかったことは告白せねばならない。ナタリーのアルバムの聴き方が180度変わったのは、2ndアルバム「Ophelia」リリース後、1999年の来日公演である。その、あまりに鮮烈なナタリーの生のパフォーマンスに触れた私は、それ以降貪るようにナタリーのアルバムを聴くようになったのだ。ナタリーの11年に渡るソロ・キャリアを振り返るベスト・アルバムのボーナス・ディスク付き限定版。「Live In Concert」を除く全4枚のスタジオ・アルバムから選曲された全13曲は、総括というには少なすぎる…と思わざるを得ないボリュームだが、いざヘッドフォンで聴きはじめればすっかり浸りきっている自分がいたりして。やっぱりこれだけの名曲が軒を並べると最強ですわ!私の場合、ナタリーのどの曲を聴いていても瞬時に来日公演(1999年、2002年)のナタリーのライヴの光景がフラッシュバックしてきて、変な話だが"バーチャル・ライヴ"(笑)みたいな楽しみ方になってしまうので冷静に評価できないのだが、ナタリー初心者が最初に買って間違いの無いコンピレーションであることは間違いない。ボーナス・ディスクは新録2曲("Thick As Thieves"  "Tell Yourself")を含む、レア音源、アウトテイク集。この内容がとんでもない凄さで、10.000ManiacsのシングルB面曲や、各ソロ・アルバムからのアウトテイク、コンピレーション・アルバムの収録曲は勿論、ナタリーがゲスト参加したChieftains、ビリー・ブラッグといった他アーティストのアルバムの音源まで入っている。各曲にはナタリーの詳しい(そして興味深い)コメント付き。ナタリーやっぱり最高!  (10/10/2005)
 + no 253 +
Sara Evans/Real Fine Place
Sara Evans/Real Fine Place

(import CD/2005)

★★★☆
  何故か、いきなりワイルドなジャネット・ジャクソン風味のルックスに変貌してしまったサラ・エヴァンスの2年ぶりの新作。(CDスリーブ内側の、お馬さんと写っている写真をジャケットにすればよかったのに…と思ったのは私だけ!?)  サラのアルバムは、私が知る限り過去日本盤はリリースされたことがないはず。残念だなー。こんなに親しみやすい、ハイ・クオリティのポップ・カントリーをやっているのに。土着性の強いド・カントリーは苦手。でも、シャナイア・トウェインはちょっと洗練され過ぎ…というバランスのとれたポップ/コンテンポラリー・カントリーをお探しの貴兄にはサラ・エヴァンスは最適。前作「Restless」収録の"Backseat Of A Greyhound Bus"みたいなキラー・チューンがないのは寂しいし、アルバム全体としてのバランス、歌メロの冴えは「Born To Fly」に劣るかもしれないが、それでも十分楽しめる良質の楽曲が揃った秀作だ。サラの伸びやかで張りのあるヴォーカルの魅力は不変で、要所でハッとさせられる素晴らしい歌い回しを披露してくれている。シェリル・クロウとジョン・シャンクスの共作"Roll Me Back In Time"も収録。  (10/10/2005)
 + no.252 +
Sara Evans/Restless Sara Evans/Restless
(import CD/2003)

★★★☆
  前作「Born To Fly」同様サラとポール・ウォーリーが共同プロデュースしたアルバム。前述した"Backseat Of A Greyhound Bus"の胸に染みる哀感がなにしろ素晴らしいが、その他にもアルバム・タイトル・トラックやダイアン・ウォーレン作の"Need To Be Next To You"  ノリのよい"Perfect"  パワフルな"Rockin' Horse"等良い曲が揃っている。  (10/29/2005)
 + no.251 +
Sara Evans/Born To Fly
(import CD/2000)

★★★★
  やはり最高傑作(&いちばんのお勧め)はこれかな…。コンテンポラリーポップ・カントリーとしては、文句なしのクオリティを誇るアルバム。良質の楽曲を、洗練された(しかし、ルーツ色も忘れていない)アレンジで気持ちよく聴かせてくれる。"I Could Ask Not For More"(Edwin McCain)  "Every Little Kiss"(Bruce Hornsby&The Range)と2曲のロック・ソングをカヴァー。ブルース・ホーンズビーはプレイヤーとしてもゲスト参加している。  (10/29/2005)
 + no.250 +
Trisha Yearwood/Jasper County
Trisha Yearwood/Jasper County

(import CD/2005)

★★★☆
  何時の間にかガース・ブルックスと結婚していたトリーシャお姉タマの2001年の「Inside Out」以来のオリジナル・アルバム。ブックレットの麗しすぎるお姉タマの写真を見ていたら、改めてぐぉ〜ガース憎し!との思いがこみ上げてきたが(←アホ)、いや冷静に聴いてみるとこれが素晴らしい。力入ってます。ソングライティングをしないトリーシャであるからして、アルバムの出来は楽曲のクオリティと、アルバムの構成とトリーシャの歌唱にかかってくるわけだが、楽曲も歌も流石の完成度。べス・ニールセン・チャップマンマイア・シャープはじめトップ・クラスのソングライター陣のペンによる楽曲は、トリーシャのキャラクターを活かす土着性とポップ・センスが程よくミックスされたものばかり。個人的に特に気に入ったのがマイア・シャープ(ハーモニー・ヴォーカルでも参加)と、サラ・メイヤーズの共作した"Standing Out In A Crowd"  このメロディの冴えと深みある歌詞のコンビネーションはまさに得もいわれぬ美しさを発散している。変わらずディープで温かみのあるトリーシャのヴォーカルも文句なしだ。1stシングル"Georgia Rain"ではやっぱり旦那もゲストでしっかりフィーチュアされ…ぐぬぉ〜(以下略)  (10/3/2005)
 + no.249 +
Kate Earl/Fate Is The Hunter
Kate Earl/Fate Is The Hunter

(import CD/2005)

★★★★
  その風格はまさに新人離れしている。22才のアラスカ出身のSSWによるデビュー・アルバムは、聴くほどにその艶やかなメロディの魅力に引き込まれてゆく。衝撃こそないが、余裕を感じさせるゆったりとしたセクシーなヴォーカルと、ロック、フォーク、カントリー、スタンダードetc.と多様な音楽のセンスをバランス良く掬い上げた奥深いサウンド。敢えて例えるなら、マイア・シャープに良く似たややくぐもったヴォーカルに、サラ・マクラクラン風の陰りあるメロディ・センスをプラスしたような。その大人び方も初期のサラに通じるものを感じる。2曲めの"When You're Older"なんて、タイトルも歌詞も、一瞬おいおいお姉ちゃん一体いくつだよ!?とツッコミを入れたくなる世界だが、アルバム全体通して聴くと、年齢からは決して計れないケイト・アールの人間としての大きさがはっきり伝わってくる。30過ぎてもパンツ一丁でうろうろしているオヤヂがどうのこうのいえるレベルではないのであった。↓でレビューしているマイケル・ペンと、マイケルの全てのアルバムに参加しているパトリック・ウォーレン(ピアノ、オルガン他)、デヴィッド・ベアウォルド他腕利きのミュージシャンがプレイ面を支えている。プロデュースはこれまたマイケルの作品でお馴染みトニー・バーグ。最初にこんなに凄いの作ってしまうと後が辛いのでは…といらぬ心配さえ呼び起こす名盤。 (10/3/2005)
 + no.248 +
Michael Penn/Mr.Hollywood Jr., 1947
Michael Penn/Mr. Hollywood Jr., 1947

(import CD/2005)

★★★☆
  自慢じゃないが、高校2年の時に日本史で17点とって落第寸前までいったような人間なので歴史には弱い(恥)  マイケル・ペン久々のアルバムは、舞台を1947年の戦後アメリカに設定したコンセプト・アルバムである。コンセプト・アルバムといってもひとつのテーマをアルバム全体で起承転結をもって進めていくのでなく、各曲が持つ異なるストーリーの集積から1947年という時代を浮かび上がらせる内容になっている(と思う) インタールードやSEを用いた構成、意識的にメランコリックでクラシカルにしたサウンドに、これまでの作品には見られなかったリスナーを物語の中へ引き込もうとする意欲が感じられる。しかし、楽曲の骨組みは、変わらず詩情とポップ・センス溢れるマイケルのイメージを全く裏切らないもの。つまりは、これまでのマイケルの作品に親しんできたファンも、私のような史実関係に弱い人間もリラックスして楽しめる普遍性を備えているということだ。プログレ・バンドの演るそれのように、ドラマティックな展開を期待すると裏切られるが、落ち着いた音とヴォーカルから静かに物語を紡いでゆく、良質の短編小説を読んでいるような感覚に襲われる。私は、60年代後期〜70年代前半のThe Kinksのコンセプト・アルバムに通じるものをこのアルバムに感じた。奥方エイミー・マンもゲスト参加。  (10/3/2005)
 + no.247 +
Michael Penn/MP4 Michael Penn/MP4
(import CD/2000)

★★★☆
  "Lucky One"を前作「Resigned」(1997)をプロデュースしたブレンダン
オブライエンに任せた以外は、全曲を自らプロデュースしたアルバム・タイトル通りの4thアルバム。「Resigned」同様、曲調はストレートかつキャッチーで、マイケルならではの叙情メロディが耳に心地よい。1st、2ndにみられた"ひねり"は減退したが、このアルバムのもつ普遍的魅力はそのマイナスを補って余りある。  (11/25/2005)
 + no.246 +
Michael Penn/Free For All Michael Penn/Free For All
(Japanese CD/1992)

★★★★
  いきなり憂いを帯びた、沈みこむようなミディアム・テンポの"Long Way Down"でスタートするセカンド・アルバムは、マイケルの進化し続けるアーティストとしての宣誓ととってもよいだろう。"No Myth"  "This & That"  "Brave New World"といったヒット曲を中心に、軽快かつポップなメロディの曲がアルバム全体のトーンを決定していた1stと方向性にさほどの違いはないのだが、甘さをさらに抑え、落ち着いた雰囲気が増している。簡単にいってしまうと曲調が地味めになった。やはりというべきかセールス面では惨敗(ビルボードのアルバム・チャート最高位160位)したが、内容は聞くほどに味の出る曲が揃っており、マイケルの独自性が結実した傑作といえる。  (11/25/2005)
  + no.245 +
Michael Penn/March Michael Penn/March
(Japanese CD *1st edition/1989)

★★★★☆
  私が最初に手にしたマイケル・ペンの1stアルバム「March」は、日本盤の1stエディション…というか、これはイギリス輸入版に、マイケルの簡単なバイオを載せた包装紙(?)を巻いただけの、いかにもシングル"No Myth"の予期せぬ大ヒットに慌ててリリースしたといった"なんちゃって日本盤" 当然対訳などはついていなかった。いつだったか、1990年代半ば中古CD屋で解説・対訳つきの日本版CD(恐らく2ndエディション)を見つけて驚いたことがあったが、これが正式な日本盤といってよいのではないだろうか。2001年にはアメリカ盤で、「March」と2ndアルバム「Free For All」をカップリングした2 in 1のCDがリリースされており、詳細な解説もついているので手にしておく価値はあるが、CDの収録時間の都合で「Free For All」の曲が1曲カットされているのが大きなマイナス。日本では「March」のプロモーションは明らかに出遅れ、CDシングルも何故か全米トップ20入りしたデビュー・シングル"No Myth"はリリースせず、小ヒットに終わった"This & That"はリリースされるという不思議な状況だった。1990年、ジュード・コールと並び私に衝撃を与えた男性SSWのデビュー作。美麗なアコースティック・サウンドをフィーチュアしつつ、全体的にはキャッチーなポップ・ロックにまとめられた極上のアメリカン・ロック集。いつ聴いても新鮮だ。  (10/22/2005)
 + no.244 +
Sheryl Crow/Wildflower
Sheryl Crow/Wildflower

(Japanese CD/2005)

★★★★
  そのアルバムによって、曲によって凄く好きだったり、何も感じなかったり自分の中でこれほど評価がアップダウンするアーティストも珍しい。あまりピンとこなかった「C'mon C'mon」アルバムと、更にピンとこなかったそれに伴う来日公演。広い武道館でピアノの上に仁王立ちし"Rock And Roll"を歌うシェリルの姿は、私がシェリルとロックに求めるカッコ良さとはかけ離れたものだった。といいつつ、毎回アルバムを買ってしまうのはやはり"好きな時"のシェリルのイメージが鮮烈に残っているから…。と、結婚したという明るいニュースが伝わってきたシェリルの新作は、美しいミディアム〜スロウ・チューンを揃えたこれまでのどのアルバムとも作風が異なるアダルト・オリエンテッド寄りの内容に仕上がっている。"Live It Up"のようなアップテンポの、またシリアスなメッセージが込められた曲もあるが、全体的には今のシェリルの心象風景を表すメロウなラブ・ソングでまとめられている。60年代、70 年代風エッセンスがたっぷりのサウンド、アレンジに目新しさは感じられないし、インストゥルメンタル・パートも地味で面白みに欠ける。シェリルのヴォーカル・ワークも一歩退いた、比較的淡々とした歌い方なのだが、押し付けがましくないナチュラルなヴォーカルがメロディの素晴らしさと曲のストーリーをより鮮やかに表現できているように思える。タフな"ロケンロール"を期待している人には物足りないかもしれないが、何しろメロディの質が過去のどのアルバムより優れており、中だるみすることが無い。つまりは曲が良いということ。また歌詞も素晴らしくて、1stシングル"Good Is Good"なんかその言葉の選び方のセンスに感嘆させられたけれど、これなんか今のシェリルだからこそ書ける曲のように思えるね。「The Globe Sessions」と並ぶ私的最高傑作。  (10/1/2005)

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