Disc Review
旧譜、新譜問わず、お勧めのCD/DVD作品を紹介します。
新譜(おおよそ3ヶ月以内にリリースされた作品)には
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は管理人のお勧め度で、星5つで最高。
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※2003年9月以前のCDレビューはこちらです
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2006年 10月(no.339〜)
 + no.343 +
Lindsey Buckingham/Under The Skin
Lindsey Buckingham/Under The Skin
(import CD/2006)

★★★★★
  いやはや参った…一発でノック・アウト。これは2006年個人的ベスト作最有力候補だ。リンジー・バッキンガム待望のソロ・アルバム。1992年(14年前!)にリリースされた前作「Out Of The Cradle」は、リンジーのソロ中最高傑作…いや、Fleetwood Macのどのアルバムよりも優れた…どころか、ロック史に残るアメリカン・ロック/ポップの一級品であったが、この久々のソロ・ワークでリンジーは自身の音楽キャリアで培ってきた「リンジー流サウンド」の美点を凝縮しつつ、しっかり新境地もみせた驚嘆すべきバランス感覚を持った世界を構築している。既にDVD「Sound Stage〜Live In Concert」で披露した"Someone's Gotta Change Your Mind"  "Down On The Rodeo"  "Murrow Turning Over In His Grave"  "Steal Your Heart Away"  "I Am Waiting" そして映画「Elizabethtown」のサウンドトラックに収録されていた"Shut Us Down"を含む全11曲は何れも文句なしにハイ・クオリティで、それぞれが独自の世界を主張しながら、トータルでリンジー・バッキンガムの人間像をくっきり浮かび上がらせる。メロディ・ラインがこれまた甘美で、オリジナリティあるコーラス・アレンジと、構築された繊細なギター・ワークがその美しさを増幅。リンジーの艶のあるエモーショナルな歌声も衰え知らずだ。既に50代後半にして更なる進化と深化。愛に満ちた、職人による至極の逸品である。  (10/7/2006)
 + no.342 +
The Datsuns/Smoke & Mirrors
The Datsuns/Smoke & Mirrors
(Japanese Edition/2006)

★★★★
  ニュージーランドのガレージ/HRバンドThe Datsunsの3rdフル・アルバム。ジョン・ポール・ジョーンズのプロデュースした前作「Outta Sight/Outta Mind」は、全体的にはスケールアップしていたものの、メロディのフックが足りず地味な印象は免れなかったが、本作ではアレンジの多様化が施され、ウィークポイントであったメロディの魅力をぐんと向上させることに成功している。メンバーもその辺を意識しているのであろう。硬質で攻撃的なギター・リフは抑え目に(それでも並みのバンドよりギターの主張はずっと強い)、ダブルで録音したリード・ヴォーカルを多用し、女性のゴスペル風コーラス・ハーモニーまで配したサウンドは、これまでにないメリハリをアルバムに生んでいる。この味わい深さはミュージシャンとしての経験の賜物だろう。反面、1st、2ndより重厚さ、生々しさが薄れてしまったことで物足りない、という意見が出ることも予想されるが、私は失ったものより得たものの方がずっと多いと思う。1st、2ndアルバムの美点もちゃんと受け継がれているしね。バンド自らのプロデュース。ボーナス・トラックの5曲追加された日本版がお勧め。  (9/29/2006)
 + no.341 +
Indigo Girls/Despite Our Differences
Indigo Girls/Despite Our Differences
(Collector's Edition: import CD/2006)

★★★★☆
  スタジオ作としては2004年の「All That We Let In」以来だが、間にエイミーのソロ・アルバムがあったり、充実した内容のレア音源集「Rarities」(2005)のリリースもあったりしたのでそれほど久しぶりという感じはしない。エミリー・セイリアーズとエイミー・レイによるフォーク・ロック・デュオの新作。いかにもIndigo Girlsらしい含みのありそうなアルバム・タイトルだけで静かな期待を誘うが、プロデューサーに、前作までのピーター・コリンズに代わりはじめてミッチェル・フルームをプロデューサーに迎えたこれもまた"いつものIndigo Girls"の名作であった。優しいアコースティック・ギターを基調に、美しいヴォーカル・ハーモニーを響かせる音楽性には迷いもなく、楽曲のクオリティも極めて高い。特筆すべきは、ここへきてアルバム全体、というかエミリーとエイミーのスタイルの整合感がさらに精度を増しているように感じることだ。これは、エイミーがソロ活動で趣味の部分を吐き出しているのと無関係ではないだろう。オープニングの"Pendulum Swinger"(エミリー作)からアルバムのリーダー・トラック"Little Perennials"(エイミー)、そして"I Believe In Love"(エミリー)の流れなどあまりに美しく涙がこぼれる。アルバム中最もR&R色の濃いその名も"Rock And Roll Heaven's Gate"にはPinkがゲスト参加。コレクターズ・エディションは「Despite Our Differences」収録曲の、今年のツアーで録音された4曲と、別ミックスを2曲収録したボーナス・ディスクを収録。やっぱりIndigo Girlsは素晴らしい!  (9/29/2006)
 + no.340 +
Shawn Colvin/These Four Walls
Shawn Colvin/These Four Walls
(import CD/2006)

★★★☆
  オリジナル・アルバムとしては2001年「Whole New You」以来5年ぶりの新作。Indigo Girls同様、この人の音楽にも方向性に一切迷いはない。いや、ショーン自身のライナー・ノーツにもあるように、プロデューサー/プロデューサーであるジョン・リヴェンサールとの長きに渡るパートナーシップは、逆に崩すほうが難しいというところか。そして、二人のコラボレーションは変わらず素晴らしいのであった。年を重ねても全く変わらない、ショーンの伸びやかな声によって歌われる歌は、どこまでも凛として瑞々しく響く。どんなスタイルの曲をプレイしても、自分ならではの世界を構築できるショーンの個性はポール・ウェスタバーグの"Even Here We Are"とBee Geesの"Words"が何の違和感もなく収まっていることにも表れているだろう。かなり土着的な、ルーツ色の濃い音楽を演っている人なのだが、それをそうと感じさせない普遍的な魅力を備えたサウンドなのがショーンの魅力だ。"Cinnamon Road"にパティ・グリフィンとマーク・コーンがゲスト参加し、印象的なコーラスを聴かせている。  (9/29/2006)
 + no.339 +
Sophie B hawkins/Bad Kitty Board Mix
Sophie B Hawkins/Bad Kitty Board Mix
(import CD/2006)

★★★★
  自主レーベルTrumpet Swanを率い意欲的な活動を続ける女性SSW〜ソフィー・B・ホーキンス初のライブ・アルバム。シドニーとシアトルとの2箇所で録音されている。どうも、元々はライブ盤のリリースを考えていなかった音源のようで、ラフな音もMCをまるまる残した編集も"生"のままだ。SBHが書いたブックレットのライナーにもあるように、マネージャーにまでバッキング・コーラスを歌わせたというツアーはかなりの低予算で行なわれたようで、このインスタントな内容はある意味必然なのであろう。が、それは決して悪いことではない。ソフィーの、才気あふれるマルチ・プレイヤーとしての実力と色気のあるヴォーカル。多彩な音楽性を見事に表現するバンドの実力。ライヴならではの自由度の高いアレンジ。そして飾り気のない音の向こうから観客とバンドとの間の親密な空気。これぞ真の"ライブ"というステージの生々しさが素敵なのだ。むしろ、SBHは綿密に構築された、洗練された音楽が魅力…と考えていた私のような人間にとってはやっとSBHの本質を掴んだように思えた。ヒット曲"Right Beside You"や、個人的フェイバリット"Open Up Your Eyes"はプレイされていないのだが、現在のSGHの方向性と、全体の流れを考えるとそれも納得できる。「Wilderness」と並んで最も好きなアルバムになりそう。 (9/29/2006)
 + no.338 +
Rick Springfield/Working Class Dog
Rick Springfield/Working Class Dog

(Remaster+3 Bonus Tracks: import/2006)

★★★★☆
  リック・スプリングフィールドが実は非常にタフでパワフル、そしてプログレッシブなセンスも備えたハード・ロッカーである、というのは知る人ぞ知る事実だが、"Jessie's Girl"  "I've Done Everything For You"  "Love Is Alright Tonite"の大ヒット、そしてアルバムの大ヒットでブレイク。"ポップ・スター"としてのステイタスを決定的にした本作は疑いようもなくリックにとって最大のターニング・ポイントだったであろう。ともあれ、改めて聴いてみて傑作ロック・アルバムだと実感。リックのソングライティングは冴えまくっているし(サミー・ヘイガーの書いた"I've Done〜"以外全てリックの作曲)  腕利きのミュージシャンを揃えたプレイ面も実に充実。サビの華やかなコーラス・ハーモニーが印象的な"Hole In My Heart"をはじめ、ベスト盤には収録されない隠れた名曲もある。このリマスター盤には、リックがビル・ドレスチャーとはじめてレコーディングした曲という"Easy To Cry"(リックが語っているように非常にKansasの大ヒット曲"Carry On Wayward Son"に似ており、いかにもアウトテイクという感じ)と1984年にランディ・クロフォードとのデュエットでヒットした"Taxi Dancing"のオリジナル・バージョンを収録している。ブックレットに載っているプロデューサーのビル、キース・オルセン、そしてリックのアルバムについてのコメントはどても実に興味深く、アルバムを聴く楽しみが広がる。  (10/7/2006)
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